米加州、経済を「緊急停止」 感染対策を再強化
米西部カリフォルニア州のニューサム知事は16日、新型コロナウイルスの感染再拡大を受け、経済活動の再開計画に「緊急ブレーキを引くことにした」と表明した。州民のマスクの着用義務を厳しくするほか、同州の大半の地域で経済活動の制限を強める。

同州に58ある郡のうち41の郡を4段階で最も厳しい規制レベルに上げる。州人口の9割が対象になる。17日から美術館やレストランの屋内営業を禁止するほか、事業活動や集会も規制する。
同州は外出時のマスク着用を義務付けているが、今後は例外扱いとなる人を減らす。それでも感染が収まらなければ、夜間外出禁止令の発動も検討するという。
ロイター通信によると、同州では過去10日間で新規感染者数が倍増した。ニューサム氏は「新型コロナの感染拡大をこのまま放置すれば、州内の医療体制はすぐに崩壊し、悲惨な事態に陥る」と強調した。
感染は全米で拡大している。米国の感染状況を分析する「COVIDトラッキング・プロジェクト」によると、15日には40を上回る州・地域で新規感染者が増えている。新規感染者(7日移動平均)は14万5千人にのぼり、9日連続で10万人を超えた。地域別では、中西部の感染率が36%と全米で最も高い。
米メディアによると、東部ニュージャージー州は16日、屋内の集まりの人数制限を25人から10人にした。中西部のイリノイ州シカゴ市も16日、外出自粛令を導入した。