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東北の上場企業 2/3が最終減益・赤字 21年3月期予想

金融機関を除く東北の3月期決算の上場企業21社のうち、3分の2にあたる14社が最終減益または最終赤字の見通しを示した。未定としていた企業が予想を開示し、4~9月期の決算発表時に20社が予想を公表。コロナ禍で外食需要の落ち込みや製造業の生産停滞の長期化は避けられないと判断した企業が増えた。

幸楽苑HDは2期連続の最終赤字を見込む(福島県郡山市)

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2021年3月期の業績見通しについて期初に開示した企業は7社にとどまっていた。4~9月期の決算発表時の通期見通しでは10社が減収減益とした。

特に顕著なのは外食産業だ。ラーメンチェーンの幸楽苑ホールディングス(HD)は連結売上高が前期比27%減の280億円、最終損益は9億5000万円の赤字と2期連続で赤字になる見通しだ。コロナ禍が「有力市場の首都圏でなかなか収まらないため全体の売り上げの回復が遅れている」(同社)。従業員の賞与を見送るなどコスト削減を進めているが補えない。持ち帰りや宅配などに力を入れているものの、効果は限定的だ。

酒類販売大手のやまやは連結売上高が前期比8%減の1551億円、純利益が78%減の4500万円の見通し。コロナ禍を受け傘下の居酒屋大手、チムニーなどで不採算店舗の閉店や焼肉店への転換を進めている。

製造業でも厳しい見方が続く。東北特殊鋼は連結純利益が前期比47%減の7億8000万円の見通し。同社は自動車エンジン部品に使われる特殊鋼で国内トップ。車向けが売上高の7~8割を占めるため、国内外での生産停滞の影響が響く。

4期ぶりの減収減益を見込む東北電力も主な要因は産業用の電力販売が振るわないためだ。連結売上高が前期比7%減の2兆800億円の見通し。鉄鋼や自動車関連を中心に生産が低調に推移しており、新型コロナの影響は売上高で約450億円の減少としている。

フィデア情報総研(秋田市)の熊本均執行役員はコロナ感染者が再拡大している状況を受け「業績見通しを検討している時点の前提条件は崩れているのではないか」と指摘する。今後の感染状況によっては業績見通しをさらに修正する可能性もありそうだ。

■ホームセンターやスーパーは好調

3月期決算の企業の苦戦が目立つ一方で、ホームセンターやスーパーなど小売りが多い2月期決算企業は総じて好調な業績を見込む。予想を公表している4社は前期に比べ増収増益、または最終損益が黒字に転換する見通し。コロナ禍による「巣ごもり消費」などの取り込みへ攻勢をかける。

ホームセンター「ダイユーエイト」などを展開するアレンザホールディングスの2021年2月期の連結決算は、営業利益が67億円と前期の2倍になる見通し。DIYや園芸用品などの販売が伸びている。外出自粛でペットに癒やしを求める客が増えており、傘下のペットショップも好調だ。

ホームセンターのサンデーの21年2月期の単独決算は売上高が初めて500億円を超える見通し。最終損益も前期の4億6600万円の赤字から、5億5000万円の黒字に転換する。28日には初のペット総合専門店も青森県八戸市に開き、需要を取り込む。

食品スーパーのヤマザワの21年2月期の連結純利益は7億円の見通し。前期は2億2000万円の赤字だった。通期の純利益は2度、上方修正した。自宅で食事をするなど内食需要などを受け既存店売上高は10月まで前年同月を上回り「想定以上に好調」(管理本部)と驚く。11月には山形県内で3カ所目の移動販売車を導入し、既存店を改装するなど地元需要をきめ細かく取り込む。

ドラッグストア大手の薬王堂ホールディングスも新規出店などで増収を見込む。

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