東北電力子会社、秋田・湯沢市に地熱発電所

東北電力子会社の東北自然エネルギー(仙台市)は17日、秋田県湯沢市に「木地山地熱発電所(仮称)」を新設すると発表した。出力1万4900キロワットと中型の地熱発電所で、2025年に工事に着手し、29年の運転開始をめざす。

新設予定地は栗駒国定公園内の旧木地山キャンプ場に近い土地。10年から地熱資源の調査を実施してきた。21年に環境影響評価(アセスメント)手続きを始める。
深さ1500メートルの井戸を6本掘り、蒸気で発電する。一般家庭3万2000世帯分に相当する年間1億キロワット時を発電し、東北電に売電する見通しだ。総工費は今後詰める。
東北自然エネの地熱発電所としては、日本で初めての商用地熱である松川地熱発電所(岩手県八幡平市)に次いで2カ所目。東北電グループとしては6カ所目となる。
17日に秋田県庁で記者会見した倉田雅人社長は「木地山周辺は熱資源に富んだ日本有数の地域だ。貴重な国産エネルギーの活用で二酸化炭素(CO2)削減につながる」と話した。