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中国・紫光が債務不履行 半導体国産化に影響も

【上海=張勇祥】中国半導体大手の紫光集団が債務危機に揺れている。私募債が債務不履行に陥り、他の社債や傘下企業の株価も大きく下落した。紫光集団は湖北省武漢市や重慶市で半導体の量産に乗り出していただけに、習近平(シー・ジンピン)指導部が掲げる半導体国産化の進捗にも影響を及ぼしかねない。

紫光集団は傘下の長江存儲科技(長江ストレージ)でNAND型フラッシュメモリーを量産する(湖北省武漢市)

債務不履行を起こしたのは2017年に発行した13億元(200億円強)の私募債で、15日が償還期限だった。紫光集団は前週末に投資家を集めた会議を開き、一部を返済したうえで残りを半年後に償還する案を諮った。同案は8割超の賛成を集めたが、手続き上の不備があり無効になった。

中国では社債の償還が遅れても、すぐに経営破綻に発展するわけではない。銀行がしばらくは運転資金の供給を続けるケースが多いためだ。数日遅れで元利を返済し、実質的に債務不履行を回避したと主張する事例は少なくない。紫光集団が改めて投資家会議を開くとの情報もある。

だが紫光集団は20年6月末時点で1566億元の有利子負債を抱え、うち5割強が1年以内に返済期限を迎える。20年1~6月期は33億元の最終赤字と、資金流出に歯止めがかかっていない。

資金繰り難の表面化で満期が到来していない別の社債が大きく売られ、一部は額面の2割以下まで値下がりした。紫光国芯微電子など傘下の上場企業の株価も軟調に推移している。一方、16日の米株式市場では紫光集団と競合するマイクロン・テクノロジーやウエスタンデジタルの株価が上昇した。

紫光集団は習氏の母校、清華大学に属する。武漢ではデータ保存に使うNAND型フラッシュメモリーの量産に成功したほか、種類が異なるメモリー半導体、DRAMは重慶に工場を建設する計画だ。DRAM事業には10年で8千億元の巨費を投じるとされるが、習氏の肝煎りとの見方から、事業の継続を危ぶむ声は限られていた。

武漢で投資規模が1千億元に上るとしていた弘芯半導体製造が実質的に破綻するなど、中国の半導体プロジェクトは玉石混交の状況が続いてきた。数少ない成功例とみられてきた紫光集団の取り組みが滞れば、半導体国産化に向けた歩みはさらに遅れかねない。

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