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地図3万部にホテル割引 常滑で「泣き猫」巡礼を誘致

人気アニメーション映画「泣きたい私は猫をかぶる」(泣き猫)の舞台である愛知県常滑市で、ファンがゆかりの地を訪れる「聖地巡礼」を盛り上げようと官民が動き始めた。常滑市が探訪地図を配っているほか、名鉄観光サービスが映画とコラボした旅行商品を販売している。新型コロナウイルス禍で打撃を受けた観光を盛り上げるきっかけにしたい考えだ。

常滑市の観光名所「土管坂」も劇中に登場する(名鉄観光サービス提供、(C)2020「泣きたい私は猫をかぶる」製作委員会)

泣き猫はコロナの感染拡大で劇場版の公開が中止されたが、6月から米ネットフリックスが配信している。世界35カ国が対象の閲覧数ランキングでトップ10にランクインするヒット作品だ。10月から映画館での上映が始まっている。

常滑市は作品の舞台を訪れる「聖地巡礼」を盛り上げようと映画中に登場する21カ所を示した「ロケ地探訪マップ」を3万部ほど作った。ホテルなどに置いたほか、名産の焼き物を販売する店などにも配布した。市の担当者は「街の観光名所にカメラを持った若い人が増えている」と話す。

名鉄観光サービスは、映画とコラボした限定品がもらえる旅行商品を販売。ホテル代が割引されるほか、映画で主人公が付けている猫のお面などがもらえる。政府の旅行需要の喚起策「Go To トラベル」の対象でもあり、同社の担当者は「多くの人に利用してもらい、泣き猫の世界に入り込んで楽しんでほしい」と話す。映画の人気が高まるにつれて、問い合わせが増えてきているという。

市観光協会も愛知県から補助を受け、街中でゆかりのスポットを回るスタンプラリーを開催。観光客らから好評という。

全国で聖地巡礼に火を付けたのは2016年公開の「君の名は。」だ。舞台の一つが岐阜県飛騨市。15年に約97万人だった飛騨市の観光客は、若い世代を中心に聖地巡礼ブームが起きたこともあり、公開した16年には約100万人に増加した。市の担当者は「映画を見た若者を中心に聖地に多くの人が訪れた」と話した。

「君の名は。」以降も、岐阜県大垣市などを舞台にした「聲(こえ)の形」など中部が舞台のヒット作が続いた。一般社団法人がまとめた人気の聖地巡礼スポット88カ所のうち、中部3県(愛知、岐阜、三重)では7カ所ある。県の担当者は「映画やアニメを中心とした聖地巡礼を積極的に発信していきたい」と意気込む。

聖地巡礼はファンが一人で行くケースが多く、団体旅行よりコロナの感染リスクは低い。個人旅行客を呼び込むことで、中部の観光全体のけん引役を担うことができるのか。今後も注目されそうだ。

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