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中国地方の上場企業、3割が今期上方修正

中国地方に本社を置く上場企業の業績が回復傾向にある。4~9月期決算の発表時に21年3月期の最終損益見通しを引き上げた企業は全体の3割となった。自動車などの需要回復が想定より早まったことが貢献した。ただ、依然として6割が通期で最終損益の悪化を見込んでいる。国内外で新型コロナウイルスの感染が再拡大していることも懸念として残る。

3月期決算の上場企業41社(金融を除く)を対象に集計した。上方修正は12社、下方修正は2社、据え置きは17社だった。4~9月期決算の発表時に初めて通期計画を公表した企業は9社で、「未定」は1社だった。

相次ぐ予想引き上げの背景には、コロナ禍で一時大きく落ち込んだ自動車の需要回復がある。ダイキョーニシカワ西川ゴム工業といった完成車メーカーのサプライヤーに加え、工作機械の滝沢鉄工所なども上方修正した。滝沢鉄工所の林田憲明専務は、主力の自動車部品向けを中心に「7月から9月にかけて追加で受注が積み上がるなど、反転の兆しが見えてきた」と話す。

広島電鉄は21年3月期の連結最終損益で赤字転落となる(会見する椋田昌夫社長)

一方、予想を引き上げた12社のうち、7社が通期予想で最終損益の悪化を見込む。足元は回復基調にあるものの、4~9月期にコロナの影響で損益が大幅に悪化したことが響く。

21年3月期に最終損益の悪化を見込む企業は全体の6割にあたる26社。うち8社は最終赤字を見込む。

赤字転落や赤字幅の拡大は製造業だけでなく、非製造業でも目立つ。青山商事は21年3月期の連結最終損益が292億円の赤字(前期は169億円の赤字)となる見込み。

在宅勤務の浸透や冠婚葬祭の自粛を背景に、主力のスーツ販売は苦戦している。収益性が悪化した店舗の減損損失を計上することも大きな負担となる。同社は決算発表とあわせて400人程度の希望退職者を募集することや、22年3月期までに店舗全体の2割にあたる約160店を閉めることも発表した。

コロナ禍の移動自粛や観光客の激減が響くのは広島電鉄。同社は21年3月期の連結最終損益が42億円の赤字(前期は6億2900万円の黒字)になる見通しだ。子会社が運営する「ホテルニューヒロデン」(広島市)の閉館を決めるなど、一部事業の見直しも迫られている。

足元では首都圏に加え、欧米を中心にコロナの感染が再び広がっている。経済活動が停滞する懸念もあり、製造業・非製造業を問わず業績見通しが変動する局面がしばらく続きそうだ。

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