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工作機械展示会JIMTOFが開幕 新素材の加工に熱視線

世界最大級の工作機械展示会である日本国際工作機械見本市(JIMTOF)が16日、初めてオンラインで開幕した。各社は加工が難しかった素材や形状への進出を競い合う。付加価値が高い航空宇宙や医療分野で新しい材料や設計手法が普及しており、加工技術も革新が求められている。

牧野フライス製作所はレーザー加工機に参入する。水と空気の境界面で起きる光の全反射現象を利用し、レーザービームを材料に当てて穴を開ける仕組みだ。従来の切削加工では難しかった炭化ケイ素や窒化ガリウムといった、もろい材料を加工できるようになる。

井上真一社長は「回転工具では難しかったサブミクロン(1万分の1ミリメートル)レベルの微細加工に踏み込む」と語り、航空機や医療向けなど幅広い分野で受注を目指す。

松浦機械製作所は金属3Dプリンターと切削加工を集約した複合機を展示している。従来なかった形状の部品を3Dプリンターで作り、切削で表面を仕上げる工程が一貫でできるのが特徴だ。

3Dプリンターに関心が集まる背景には、航空機や自動車で広がる「トポロジー」と呼ばれる設計手法がある。解析技術を活用し、部品の軽量化と耐久性向上の両立が可能になる。先行する欧州に追随し、国内でも導入機運が高まっている。

日本精工はチタンやセラミックといった加工が難しい素材が増えていることを受け、耐久性を高めたベアリング「ロバストダイナ」を開発した。大径のボールを使って従来品よりも衝撃への強さを3割高め、寿命を3倍に延ばしたという。

仕上げ加工に必要な高速回転にも適しているため、導入した工作機械は切削から仕上げの工程をまとめることも可能になる。自動車の電動化などで必要性が高まる軽量で高強度な素材加工という要請に応じる格好だ。

JIMTOFは2年に1度の開催で、今回で30回目を迎えた。新型コロナウイルスの影響でウェブ開催となり、オンラインの強みを生かした見せ方にも注目が集まる。

DMG森精機はJIMTOFの会期に合わせてオンライン自社展示会を開く。最新の自動化システム取り入れた生産ライン全体をCGで再現し、導入を迷っている見込み客がイメージしやすくして新たな受注を獲得する狙いだ。

(山中博文)

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