ロシアの「勢力圏」後退 モルドバで親欧米派大統領
米次期政権も攻勢へ トルコ・中国も浸透
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【モスクワ=石川陽平】旧ソ連地域でロシアの勢力圏の後退が鮮明になってきた。15日のモルドバ大統領選で、親欧米派候補が現職の親ロ派への勝利を確実にした。アゼルバイジャンの紛争ではトルコの影響力拡大を許し、ベラルーシでは欧米が支持する反政権デモが続く。来年1月に発足する予定のバイデン米政権による「民主化外交」の攻勢も避けられない。
旧ソ連西部のモルドバで15日、大統領選の決選投票があり、親欧米派のマイア・サンドゥ前首相が親ロ派のイーゴリ・ドドン現大統領に得票率で15ポイントの差をつけた。サンドゥ氏は16日未明、首都キシニョフで支持者に向けて勝利宣言をした。
サンドゥ氏は「欧州連合(EU)への接近」を掲げ、欧州から...
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