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GDP回復、米中より鈍く 経財相「守りのマインド」

発表されたGDPの速報値について記者会見する西村経財相(16日午前、東京・永田町)

2020年7~9月期の実質国内総生産(GDP)は前期比年率21.4%増と4期ぶりのプラス成長に転じた。新型コロナウイルス禍による落ち込みからいち早く持ち直した中国や米国よりも回復のペースは緩やかだ。設備投資の減少が続くなど経済の正常化はまだ見通せていない。

西村康稔経済財政・再生相は7~9月期のGDP発表後の記者会見で「着実に経済は戻っているが、持ち直しの動きはまだ途上だ」と述べた。戻りが遅れる理由として「マインドがまだ守りの状態にある」と指摘した。

日本のGDPは1~3月期と4~6月期で合計8.7%減った。7~9月期は5.0%増えたが、19年10~12月期と比べた回復率はまだ52%にとどまる。4~6月期にプラス成長に回帰した中国は7~9月期と合わせてGDPが15%近く増えた。コロナ禍による1~3月期の落ち込みを上回る回復となっている。

米国は4~6月期までの2期で約10%減り、7~9月期に7%あまり回復。4~6月期までの2期で約15%減少したユーロ圏は7~9月期に12.6%増えた。回復率はそれぞれ6割台、7割台と日本より大きい。エコノミストらの間では「日本は米欧に比べて外出を回避する動きが根強かった」との見方もある。

19年10月に消費増税をした日本はコロナ前の19年10~12月期も前期比1.8%のマイナス成長だった。19年7~9月期を起点にすると20年7~9月期の日本のGDPの水準は5.9%届かない。中国はすでに5%近く上回る。米国は3%弱、ユーロ圏は4%強の目減りとなっており、日本の出遅れが顕著だ。

米欧では足元で感染者が再び急増し、ユーロ圏は10~12月期にマイナス成長に逆戻りするとの予想が出ている。

日本も「第3波」の拡大に懸念が強まる。野村総合研究所の木内登英氏は「10~12月期の成長率は前期比年率2~3%と低水準になる」とみる。大和証券の岩下真理氏は「12月には冬季賞与の減少を受けて消費者の財布のひもが固くなる」と指摘する。

4~6月期は経済の潜在的な供給力を需要が55兆円下回った。西村氏は7~9月期も「30兆円を上回るギャップが存在する」との見方を示し「民需主導の成長軌道に戻すことが大事だ」と述べた。デジタル化やグリーン化、中小企業の事業再構築などの支援を盛り込む追加経済対策の策定を急ぐ考えを強調した。

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