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KKR・楽天、西友に出資発表 両社で85%取得

(更新)
3社で提携し、西友のデジタルトランスフォーメーション(DX)などを強化する

米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)と楽天は16日、2021年初めにもスーパー大手の西友に出資すると発表した。西友の親会社の米ウォルマートから西友株をKKRが65%、楽天が20%取得する。新型コロナウイルス禍で消費行動が変わる中、提携を通じてネットとリアルの小売りを融合し、西友のデジタルトランスフォーメーション(DX)を進める。

株式取得にあたり、西友の企業価値を1725億円と見積もった。ウォルマートも引き続き15%を保有し、3社で西友のDX化に向けて連携する。

KKRは世界の小売業への投資で蓄積したノウハウを提供する。楽天は小売業のDX推進を支援する子会社を21年1月に設立し、同社を通じて西友に出資する。電子商取引(EC)などで西友と協力する。

提携の具体策として、人工知能(AI)の需要予測に基づいて在庫管理や価格設定を効率化することや、スマートフォンを使うレジ無し決済の導入を想定している。楽天が持つ約1億人の会員基盤を活用し、ネットとリアルの購買データを融合することで消費者ごとに個別化した商品情報を提供することも検討する。

楽天とウォルマートは18年に日本でのECで提携した。18年秋からは楽天と西友が共同でネットスーパー事業を始めた。生鮮品や食品、日用品を西友の店舗やEC専用の物流センターから消費者の自宅に配送している。新型コロナ下の外出自粛を受け、楽天と西友のネットスーパーの10月の売上高は前年同月の5割増で推移している。

21年には横浜市にネットスーパー専用の大型の自動倉庫を立ち上げる予定で、事業を拡大している。今回の再編後、西友はスーパーの実店舗のデジタル化を推進する。

楽天はネット通販や金融、携帯電話など70以上の事業で、約1億人の会員基盤を持つ。オンラインでの消費動向のデータを分析し、店頭での品ぞろえ、送客を増やす。楽天は人工知能(AI)での顧客分析、自動ロボットの研究も進めており、西友と店舗のデジタル化を進める。ネットスーパーだけでなく、ネットと融合した店舗の開発につなげる。

西友は全国に300以上の店舗があり、約3万5000人の従業員がいる。かつては旧セゾングループの中核企業だった。バブル崩壊後に不良債権問題もあって業績が悪化し、02年にウォルマートが資本参加し、08年に完全子会社化した。ウォルマートは西友について19年に、再上場を目指す方針を示していた。

KKRは10年代から日本で非上場企業への投資を始め、パナソニックの医療機器部門やパイオニアのDJ機器部門を買収してきた。自動車部品大手のマレリ(旧カルソニックカンセイ)も傘下に持つなど、アジアでの企業投資を増やしている。

ネットと実店舗の小売業の融合はコロナ下で拡大している。米アマゾン・ドット・コムは日本でライフコーポレーションと組んで首都圏などで生鮮品を配送する。イオンは提携する英オカドとネットスーパー用の自動倉庫を稼働させる予定で、競争は激化している。

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