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コロナ禍を変革の機会に 京都・大阪・神戸3大学シンポ

討論する(左から)京都大学の湊総長、大阪大学の西尾総長、神戸大学の武田学長、ストローリーの高橋社長、シスメックスの家次会長兼社長(13日、大阪市中央区)

日本経済新聞社と日本経済研究センターが主催する「関西経済人・エコノミスト会議」は13日、京都、大阪、神戸の3大学の学長らを招いたシンポジウムを大阪市内で開いた。産業界からはシスメックスの家次恒会長兼社長、地図情報サービスを手掛けるStroly(ストローリー、京都市)の高橋真知社長が出席。新型コロナウイルスの感染拡大が世界の姿を大きく変える中、関西の産学が果たす役割などを議論した。

テーマは「関西から創る未来社会~コロナが問う変革」。京大の湊長博総長、阪大の西尾章治郎総長、神戸大の武田広学長、家次氏と高橋氏のパネリスト5人で議論した。司会は渡辺園子・日本経済新聞社大阪本社編集局長。

討論ではコロナ禍で大学の総合力を高める取り組みや新たな産学連携のあり方について議論した。西尾総長は「データに基づく研究では個人情報が問題となり、法学的知見や倫理学的な視点が必要となる。コロナ禍を乗り切るには、人文科学が自然科学を巻き込んでイノベーションを起こすことが必要」と指摘した。

湊総長は「お膳立て型の産学連携ではなく、企業が研究に手を突っ込んでリスクを取る必要もある」と指摘した上で、「地球レベルの課題の意思決定に科学はどの程度関与できるのか。コロナだけでなく気候変動や災害などに迅速に対応できる体制をつくる必要がある」と話した。

多くの講義がオンライン化されるなど大学での学びの姿も大きく変わった。武田学長は「オンライン講義は障害のある学生にとって有益だという新しい発見もあったが、学生は友達や先生とのつながりを求めている。オンラインの良さと対面の重要性のバランスをうまく取りながら進める必要がある」と話した。

大学の人材育成についても議論した。家次氏は「日本企業は年功序列がまだ残っている。大学の新しいカリキュラムで育成された人材をどう使うかは企業側の課題でもあるが、チャレンジできる人材を送り出してほしい」と要望した。高橋氏はスタートアップの立場から「意識的に多様な人材を集めないと、オリジナルなものは作れない」と指摘した。

コロナ禍では東京一極集中の弊害なども指摘されている。基調講演では家次氏が「カルチャーが異なる都市が集積しているのが関西の良さ。コロナは潮目が変わる時で、チャンスが生まれる。ポストコロナは関西の時代だ」と指摘した。

今回のシンポジウムは大阪市内の会場からオンラインで配信し、大学や企業関係者など計約800人が参加した。

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