/

外食大手13社、5社が最終赤字 7~9月

「8割市場」に合理化追いつかず

外食大手の2020年7~9月期決算が13日出そろい、主要13社中5社が最終赤字だった。新型コロナウイルスの影響による落ち込みは底打ちしたと見られるが、市場規模はコロナ前の8割程度の水準だ。売り上げの戻りが鈍い企業を中心に人件費や賃料抑制など合理化が追いついていない。影響が長期化するとみて店舗閉鎖など、さらなる合理化の動きも広がる。

直近の時価総額が500億円を超える13社の決算をまとめた。

13日に決算発表したロイヤルホールディングス(HD)の7~9月期最終損益は54億円の赤字(前年同期は9億9300万円の黒字)だった。主力のファミリーレストラン「ロイヤルホスト」の7~9月期の既存店売上高は前年から2割弱の減少が続いた。減少率は4~6月比では回復したが、減収で人件費などの固定費が重くのしかかり、売上高販管費比率は88%となお高い水準だ。

同社は1~9月期に残業時間や人件費の圧縮、賃料減額などでコストを40億円減らした。13日には下期賞与の減額も発表。年末までにさらに16億円の削減を目指す。

日本フードサービス協会によると、7~9月期の外食の市場規模は前年同期の約8割にとどまった。ロイヤルHDの黒須康宏社長は「(ライフスタイルの変化で)食の選択肢が広がった。コロナが収まっても売り上げが戻りきるかは分からない」とし、「8割市場」の常態化に危機感を示す。

居酒屋などを展開するコロワイドの7~9月期の最終損益は15億円の赤字(前年同期は2億6100万円の赤字)。在宅勤務が増えて飲み会需要が減り、7~9月期売上高は前年同期比31%減だった。損益分岐点を引き下げるため食品ロスの抑制や物流集約を進める。

ゼンショーホールディングスが13日発表した7~9月期最終損益は44億円の黒字。ドライブスルーや持ち帰り需要が貢献し、2四半期ぶりに黒字に転じた。21年3月期通期予想の上方修正の期待もあったが、「新型コロナの影響は楽観視できない」(丹羽清彦執行役員)として据え置いた。

足元では復調の動きも出ており、10月の既存店売上高は、王将フードサービスが0.7%増と2月以来、8カ月ぶりに前年同月を超えた。日本マクドナルドホールディングスは10%強、日本KFCホールディングスは12%増と、持ち帰り需要が伸びているファストフードは好調が続いている。

いちよし経済研究所の鮫島誠一郎氏は、政府の外食需要喚起策「Go To イート」の効果について「月あたり6~9%の押し上げ効果がありそうだ」と見る。それでも「売り上げがコロナ前の水準に戻らないとの前提で、収益構造を見直す必要がある」と話す。

採算改善が求められるなか、店舗閉鎖など事業規模を縮小する動きも目立つ。すかいらーくホールディングスは21年末までに不採算店舗を中心に約200店を閉める。ロイヤルHDも21年末までに70店強の退店方針を示していたが、さらに20店程度の退店を検討していると明らかにした。

株価は低迷が続く。足元では新型コロナのワクチン開発やイートなどで買い戻しの動きも見られるが、19年末の株価と比較すると松屋フーズホールディングスは23%安、すかいらーくホールディングスは25%安の水準だ。

初割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン