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SMC、純利益14%減に改善 4~9月 中国好調などで

SMCが13日発表した2020年4~9月期連結決算は、純利益が前年同期比14%減の462億円だった。期初時点の33%減益の予想を上回った。主力の空気圧機器が中国での旺盛な設備投資で堅調なため。新型コロナウイルスの感染拡大は世界的に続いているが、工作機械業界の受注動向や新車販売は持ち直している。通期業績も一段と上振れする可能性がある。

SMCは10月末に21年3月期通期の業績予想を上方修正し、営業利益予想は240億円引き上げた。ただ、下期(10月~21年3月)の営業利益が4~9月期比2割減の510億円という会社予想は「保守的過ぎる」(ゴールドマン・サックス証券)との声が多い。

太田昌宏取締役は13日の電話会見で「月次受注は7~8月が底で、9月は前年比横ばい、10月はプラスに転じた」と説明した。けん引役の中国は2~3割増が続いており、足元で伸びが加速しているという。7~9月期は競合する台湾のエアタックも中国を中心に3割の増収となったが、「市場全体が好調で我々も確実にパイをとれている」と自信を示した。

経済指標や関連企業の業績からも需要回復の兆しが表れている。日本工作機械工業会が11日発表した10月の工作機械受注(速報値)は前年同月比5.9%減の823億円となり、マイナス幅は9月(15%減)から大きく縮小した。中国に続き、日本でもコロナ禍で鈍った設備投資の動きが戻りつつある。

産業用ロボットに組み込む精密減速機のハーモニック・ドライブ・システムズも4~9月期に、中国の設備投資を支えに赤字予想から一転して最終黒字を確保した。ロボットや建機の基幹部品を手がけるナブテスコも1~9月期に6%増益となった。ロボット向け減速機の受注は7~9月期、前年同期比プラスに転じた。

主要顧客である自動車産業の復調も先行きへの期待につながっている。調査会社マークラインズによると、米国の新車販売台数は8月まで2桁の減少が続いていたが、9月に前年同月比プラスに転じた。10月も1%増の136万台。中国は10月が12%増の257万台と2桁増の好調を維持している。

SMC株は昨年末比で2割上昇しており、12日に年初来高値を付けた。自動車や電機といった従来型の分野に加え、食品や物流などでも自動化需要を取り込むとの期待が強い。4~9月は医療機器関連が中国で大幅に伸び、食品の製造ライン向けも堅調だった。

会社側は下期の業績予想について「足元の状況は好調だが、欧州の新型コロナの感染拡大や米中関係などの不透明要素を慎重にみた」(太田取締役)と説明した。コロナの感染再拡大による経済活動の停滞懸念は根強いが、バイデン次期米政権が発足すれば米中関係の悪化に歯止めがかかるとの期待も出ており、事業環境は好転する可能性もある。

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