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タタ製鉄、欧州事業の売却を検討 インド紙報道

欧州事業のリストラはタタ製鉄の長年の課題(英国の工場)=ロイター

インド鉄鋼大手で世界9位のタタ製鉄が、成長が見込みづらい欧州事業の売却を検討していることが13日わかった。同日までに複数のインドメディアが報じた。買い手にはスウェーデンの鉄鋼メーカー、SSABが最有力として挙がっている。タタは2017年に同業の独ティッセン・クルップと欧州鉄鋼事業の統合で合意したが実現せず、売却先を探していたもようだ。

タタの欧州事業は英国やオランダなどに生産拠点を持ち、2万人強の従業員を抱える。売上高は20年3月期で5593億ルピー(約7900億円)と前の期に比べ14%減った。欧州事業は直近5年間で2度、EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)が赤字になっている。

欧州事業はタタが07年に買収した旧英蘭鉄鋼大手コーラスが前身だ。しかし業績が振るわず、16年には英国事業の売却を模索。複数社が買収に関心を示したが、英国の欧州連合(EU)離脱の決定を受けて交渉から手を引いたとされ、計画は頓挫した。17年にティッセンと欧州事業統合で合意したが、市場の寡占を懸念した欧州委員会が認めず19年に白紙になった。

世界鉄鋼連盟によると、SSABの19年の粗鋼生産量は762万トンで世界49位。直近の売上高は764億スウェーデンクローナ(約9170億円)、純利益は12億スウェーデンクローナだった。タタはインドなど含むグループ全体で3015万トンと世界9位だった。19年の実績をベースに単純合算すると、売却が実現すればタタは世界15位に下がり、SSABは16位に浮上する。タタは世界での存在感が低くなるが、成長市場のインドに集中することを優先したい考えだ。

欧州では域内経済の減速による需要減に加え、域外からの低価格品の流入で鉄鋼各社の経営環境は悪化している。新型コロナウイルスの感染拡大も追い打ちとなり、再編圧力が高まっている。タタとの統合が実現しなかったティッセンには、10月に英鉄鋼メーカーのリバティ・スチール・グループが鉄鋼事業の買収を提案した。

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