首相「GoTo」見直し慎重 感染防止に協力呼びかけ

菅義偉首相は13日午前、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急事態宣言の発令や国内旅行の需要喚起策「Go To トラベル」事業の見直しに慎重な考えを示した。「専門家も現時点でそのような状況にはないとの認識を示している」と説明した。首相官邸で記者団の質問に答えた。
首相は国内の感染状況について「新規陽性者数の増加傾向が顕著になってきている」と述べた。飲食を伴う懇親会やマスクを外した会話などを挙げて「いま一度、基本的な感染防止対策に努めてほしい」と国民に協力を呼びかけた。
加藤勝信官房長官は13日の閣議後の記者会見で、新型コロナ感染拡大を受けた移動の自粛要請に関して「一律に要請する必要があるとは考えていない」と話した。「専門家の意見も聞きながら地域の感染状況を注視していく」と強調した。
政府に感染症対策の司令塔となる専門ポストを設置するかどうかに関して「感染症危機管理事案が発生した際、即応できる体制を整備することが重要だ」との見解を示した。「新型コロナの経験も踏まえ、速やかに検討を進めたい」と話した。 田村憲久厚生労働相は記者会見で新型コロナの国内新規感染者が過去最多を更新したことを受け「危機感を持って対応しなければならない」と語った。
「環境的に夏と変わってきている。換気など密を防ぐことをお願いしたい」と要請した。外国人や若年層を念頭にSNS(交流サイト)などによる情報発信に力を入れると強調した。

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