日産化学の21年3月期、純利益2%増に上振れ
日産化学は12日、2021年3月期の連結純利益が前期比2%増の314億円になりそうだと発表した。従来予想(微増の308億円)から増える。半導体材料の販売が好調なほか、出張費や研究費などの削減も寄与する。年間の配当予想も前期比8円増の98円(従来予想は96円)とした。
売上高は1%増の2095億円(従来予想は4%増の2145億円)、営業利益は4%増の403億円(同2%増の393億円)を見込む。
国内の住宅着工の減少で建材向けの化学品は苦戦したが、半導体の生産に使う反射防止材などの販売が増える。在宅勤務の増加などでノートパソコンやタブレット端末の販売が好調で関連の素材も引き合いが強い。液晶ディスプレーで液晶の分子を一定方向に配列する「光配向膜」などが伸びている。
同日発表した20年4~9月期の連結決算は、売上高が前年同期比2%減の944億円、純利益は4%減の138億円だった。