/

富士フイルム、iPS細胞の特許供与 まずスイス大手

富士フイルムホールディングスは12日、治療用iPS細胞の外販や特許ライセンスの供与を本格的に始めると発表した。まずスイス製薬大手のロンザに特許を供与する。富士フイルムは薬の毒性を調べるときに使うiPS細胞の外販では世界首位で、作製技術の特許を持つ。iPS細胞を使った再生医療製品の開発を後押しし、製造受託ビジネスにつなげる考えだ。

富士フイルムの米子会社がiPS細胞の特許を持ち、医薬品候補物質の安全性や有効性を試験するためのiPS細胞を販売している。iPS細胞の作製方法は複数あるが、富士フイルムの特許技術は安全性が高いとされる。また治療用iPS細胞を作製できるのは数社・団体に限られる。富士フイルムはこれまで治療用iPS細胞の販売や特許供与は資本関係のある企業に限ってきた。

このほど外部に特許ライセンスを供与することを決め、第1弾としてロンザの米子会社に使用を許諾した。再生医療製品の開発を対象に、治療用iPS細胞の作製に関する特許を供与する。富士フイルムはロンザからライセンス収入を得るが、額は非公表。

ロンザの他にも「十数社から引き合いが来ている」(富士フイルム)という。治療用iPS細胞の外販も始める。

iPS細胞を使った再生医療製品は血液がんや骨髄移植の合併症向けで臨床試験(治験)が進むものの、実用化されていない。治療用iPS細胞の外販や特許供与で開発が加速する可能性がある。米BCCリサーチによると、iPS細胞の世界市場は2019年の24億ドルから24年には38億ドルに拡大する見込み。

富士フイルムは写真フィルムで培ったコラーゲンの技術を細胞培養に生かし、再生医療分野に参入した。費用がかかりリスクの大きい再生医療製品の開発は一部にとどめ、iPS細胞の外販や特許供与、製造受託などに注力する方針だ。

20年3月には米国で治療用iPS細胞の生産施設を稼働した。将来はiPS細胞を使った再生医療製品の製造受託で世界首位を目指す。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連企業・業界

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン