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ナザールさん、知識ゼロから老後資産3000万円への道

投信ブロガー

ブログ「トラインベスト」を運営する「ナザール」さんは、広島県で医療系の仕事に携わっている30代後半の男性会社員。会社勤めの妻と2人の子どもの4人家族で暮らしている(住宅ローンあり)。

老後までに3000万円の金融資産を蓄えるのを目標に置き、失敗しにくい手段と考えて選択しているのがインデックス投資。ナザールさんの資産運用を聞いた。

ロボアド卒業、自分でインデックス投資

――どんなきっかけで投資を始めたのですか。

「祖父から贈与を受けた100万円を数年、タンスに入れたままにしていたのですが、それではもったいないと、ふと考えたのがきっかけです。それまで投資といえばギャンブルに近いイメージだったのですが、他に使うあてもなく、だったら投資でもしてみるかと思い立ちました」

「ただ、何に投資していいのか全く分からない『知識ゼロ』の状態でした。その時ちょうど、『おまかせ』という広告の文字が目に入ってきたのがウェルスナビのロボアドバイザーです。2018年の年明けに100万円をロボアドに投じ、それ以降は毎月5万円を積み立て投資することにしました」

「投資をきっかけに色々な本を読んで勉強しました。そうするうちに、投資判断は自分でしたほうが面白いのではないかと感じ始めました。ロボアドは税制優遇の非課税口座を利用できないこともあり、結局19年秋ごろにロボアドを解約。ロボアドを始めた時期も幸いし、少しだけ利益が出ていました」

カウチポテト風運用でコロナショックは軽微に

――現在の投資内容を教えてください。

「ロボアド利用時から投資先の指数連動型ETF(上場投資信託)、特に米国株ETFに魅力を感じていました。現在は米国株に投資するインデックスファンドと米国株ETFなどに分散投資しています(図A)。今の投資金額は毎月16万円ほどですが、そのうち、つみたてNISA(積み立て型の少額投資非課税制度)に月3万3千円、iDeCo(個人型確定拠出年金)に1万円と、非課税制度をフル活用しています」

――資産配分はどうしていますか。

「最初はお金をすべてリスク資産に投資するフルインベスト派でした。その後、リーマン・ショックなどの市場の急変をくぐりぬけてきた経験者の考え方を知るにつれ、このままではいつ訪れるか分からない相場の暴落に対し無防備すぎると思い直しました」

「リスクを取り過ぎないようにして、相場に居続けながらゆっくりでもいいから長期に資産を増やしていく資産配分に変えました。リスク資産と安全資産を半々にする資産配分です。矛(ほこ)と盾(たて)で資産運用する考え方はしっくりきました。最悪、リスク資産が半値に落ち込んでも持ちこたえられるので、『カウチポテト』風に気楽に過ごせます」

「実際、コロナショックでも影響は軽微でした。現在は現金比率が50%を超えているので、現金の一部をリスク資産への追加投資に回し続けている状況です。金融資産とは別に、半年程度の生活費にあたる現金を生活防衛資金として保有しています」

「18年1月に元本100万円で投資を始めましたが、3年近くでリスク資産の投資元本は約410万円、評価時価額は約430万円に増えました(20年10月末時点)」

――資産運用の出口をどう捉えていますか。

「老後までに3000万円の金融資産を蓄えるのを目標に置いています。漠然と65歳を資産運用の出口として想定していますが、今のまま投資を続けると3000万円はもっと早く達成できそうです」

「ただ65歳になったらすべてを換金するのではなく、徐々に資産を取り崩していくつもりです。毎月一定額を解約していくとリスク資産の枯渇が早まるので、年金をもらいながら定率で取り崩していくか、必要最低限の金額を換金して生活していくのが理想です」

投資のハードルを低くしたい

――ブログを始めたのはいつですか。

「自分で投資し始めた頃、インターネットで関連情報を検索すると投資と一緒に副業がキーワードとしてヒットしました。ちょっとしたお小遣い稼ぎになるかもしれないという動機から、2年前にブログを開設しました。実際のところもうけはわずかですが、今はブログへの書き込みが趣味と化し、生活の一部になっています」

「投資を始める際のハードルの高さが気にかかっていました。知識がゼロの人でも失敗しにくいようリスク管理に重きを置きながら、誰もが参考にしてもらえるような内容をブログのコンセプトにしています。具体的には、専門用語をなるべく避け、図表類をふんだんに使った積み立て投資のシミュレーションを示すなど、インデックス投資を実践していくうえでのポイントをできるだけイメージしやすいように工夫しています」

もっと早く投資を始めていれば

――資産運用をして感じたことはありますか。

「以前は漠然と貯蓄をしていただけでしたが、世界経済成長の恩恵を受けながらインデックス投資で資産を増やしていく考え方に出合ったことで、初めて老後に向けた資産形成を真剣に考えるようになりました」

「ブログやツイッターなどの情報発信をすることで、仕事でもプライベートでも視野が大きく広がってきた気がします。もっと早く投資の楽しさに気づけばよかったと、つくづく思います」

――投資未経験者に何かアドバイスを。

「少額でいいのでまずは投資を始めてみるのが何より大事です。もうかったり、損をしたりと経験を積み重ねていくと、自分に合った資産運用のスタイルがだんだんと分かってくるのではないでしょうか」

「次に大切なのは投資をやめずに続けることです。収入の少ない若い人でも、毎月収入の1割程度を投資し続けることで、老後までに3000万円の資産を作るのは十分に可能だと思います」

(QUICK資産運用研究所 聞き手は笹倉友香子、高瀬浩)

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