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毎月分配型投信、残高シェアが3割を下回る

国内公募の追加型株式投資信託(上場投資信託=ETFを除く)で、毎月分配型の残高シェアが低下している。10月末時点の純資産総額(残高)のうち、毎月分配型が占める比率は29.5%だった(図表1)。QUICK資産運用研究所の調べによると、データがさかのぼれる2007年以降で3割を下回るのは初めて。

残高シェア、ピーク時は7割超

毎月分配型投信の残高シェアは、2011年8月にピークとなる72.5%に達した。「毎月の分配金で生活資金の一部をまかないたい」といったシニア層のニーズを取り込み、当時は販売を伸ばした。しかし、毎月分配型投信は組み入れ資産から得られる収益以上に分配金を出すことが多いため、金融庁が「長期の資産形成に向かない」と問題視。その代表格の海外不動産投資信託(REIT)型ファンドなどが相次いで分配金の引き下げに動いたことで、2017年以降は資金流出傾向に転じている(図表2)。

年1回決算型が5割を突破

毎月分配型に代わって資金を集めているのは、国内外の株式で運用する年1回決算型の投信。いまだシニア層に分配金の受け取りニーズは根強いものの、世界経済の成長に目を向けた長期投資が広がり始めている。顧客が金融機関に運用を一任するファンドラップの専用ファンドにも年1回決算型が多く、このサービスがシニア層や富裕層に広がったこともシェア拡大の一因といえる。18年5月には年1回決算型の残高比率が毎月分配型を上回り、20年10月末時点では5割を突破した。

分配金の支払いにも変化

分配そのものの仕組みにも変化が出てきている。従来は運用益以上に分配金を支払う傾向が目立ったが、最近は運用状況に見合った水準に分配金を引き下げる動きも見られる。あらかじめ払い出す額を取り決めた「定額・定率分配型」や、基準価格の水準によって分配金を上下させる「予想分配金提示型」の設定も多くなってきた。さらに投資信託の一部を自動的に定時解約する「定期売却サービス」を導入する金融機関も増えており、シニア層が運用を続けながら必要な分だけ生活資金を取り崩せる便利な仕組みが整ってきている。

(QUICK資産運用研究所 石井輝尚)

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