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首相とバイデン氏、尖閣防衛・気候変動で連携 電話協議

(更新)

菅義偉首相は12日午前、米大統領選で当選を確実にした民主党のバイデン前副大統領と電話で15分間協議した。新型コロナウイルス対策や気候変動問題など国際社会共通の課題で連携していくことで一致した。日本防衛の義務を定めた日米安全保障条約5条が沖縄県・尖閣諸島の防衛に適用されることも確認した。

首相は日米同盟に関し「厳しさを増す日本周辺地域、国際社会の平和と繁栄にとって不可欠で、一層の強化が必要だ」と強調した。

バイデン氏の政権移行チームによると、バイデン氏は「新たな分野で日米同盟を強化したい」と答え、協力拡大に意欲をみせた。

日米安保条約5条の尖閣防衛への適用についても「深くコミットする」と確約した。日本側の説明ではバイデン氏側から言及したという。

首相は大統領選を踏まえ、バイデン氏に祝意を直接伝えた。2021年1月20日の大統領就任式後の2月ごろをめざす自らの訪米では「できる限り早い時期に一緒に会おう」との考えを共有した。

首相は日米が主導する「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて「ともに連携していきたい」と呼びかけた。北朝鮮による日本人拉致問題への協力も要請した。

首相は協議後、首相官邸で記者団に「バイデン氏とともに日米同盟の強化に向けた取り組みを進めていくうえで大変有意義だった」と語った。

日米安保条約5条を巡っては14年に来日した当時のオバマ大統領が、米大統領として初めて尖閣防衛への適用を明言した。

4年前の大統領選で同盟関係の見直しを訴えていたトランプ大統領の場合、立場を明らかにしたのは就任後の17年2月、当時の安倍晋三首相との初の首脳会談の際だった。

脱炭素分野での協調を念頭に、首相は50年までに温暖化ガスの排出量を実質ゼロにする新たな目標を掲げる。バイデン氏は大統領選を通じ、トランプ氏が離脱を決めた地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」への復帰を公約としてきた。

新型コロナへの対応では、バイデン氏は専門家による対策チームに行動計画づくりを求め、政権発足と同時に実行に移すと表明した。首相も予防ワクチンの開発や確保などで歩調を合わせる。

首相はバイデン氏との個人的な信頼関係を築くため、訪米時の首脳会談に向けた準備を進める。南シナ海や東シナ海での中国の海洋進出や、北朝鮮の核・ミサイル開発への対処についても認識を擦り合わせていく。

日本側は米中対立が続くなかで、バイデン氏が中国にどのような姿勢で臨むかを注視する。

バイデン氏は9日にカナダのトルドー首相と、10日に英国のジョンソン首相やドイツのメルケル首相、フランスのマクロン大統領ら欧州の首脳と相次いで電話で話し合った。トランプ政権下で揺らいだ米欧関係の修復を外交の最優先課題に位置づける姿勢がうかがえる。

首相は8日早朝、バイデン氏の勝利宣言を受けて自身のツイッターに「心よりお祝いする」と投稿していた。

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