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BMWもEVファースト 旗艦車「iX」発表

【フランクフルト=深尾幸生】独BMWが電気自動車(EV)重視の姿勢を鮮明にしている。11日、新しい旗艦車種として開発を進めてきたEV「iX」を発表した。同社はEVの先駆的存在だったが、現在は米テスラなどに押されており、巻き返しを図る。これまではガソリン車などと共通だった車台もEV向けの開発に着手し、EVにアクセルを踏み込む。

iXは2021年後半にドイツで量産を始め、同年中に発売する。多目的スポーツ車(SUV)型でガソリン車では「X5」と同等サイズの大型車だ。満充電での走行距離は600キロメートル以上、最高出力は500馬力以上になる。

湾曲したタッチ対応の大型ディスプレーを採用し、ボタンの数を大幅に減らしたシンプルな内装を取り入れた。最新の高速通信規格「5G」につながり、自動運転などの機能を無線で更新したり追加したりできる。

BMWは13年に小型EV「i3」を発売、欧州のEV市場で先行した。それ以降はBMWブランドとしては続く車種がなく、テスラや独フォルクスワーゲン(VW)などに押されていた。

オリバー・ツィプセ社長は先週の決算記者会見で、現在までを電動化戦略の「第1段階」とし、今まさに「第2段階に入った」と話していた。

iXはコンセプト車「iNEXT」として18年に公開され、同社は当時から「ゲームチェンジャー」として期待してきた。iXを核に21年に欧州で発売するSUV「iX3」やクーペ「i4」と合わせて、23年までに13車種以上のEVを投入する。「5シリーズ」や「7シリーズ」、「X1」のEV版も順次発売する。22年までにドイツ国内の4工場すべてでEVを生産する。

25年以降はさらにEVへの傾斜を強める。このほど同社初のEV向け車台の開発を始め、25年にもハンガリーの工場で同車台を使った車種を生産開始する。ツィプセ社長は「25年以降EVの需要は急増する。BMWの変革の第3段階に入る最適なタイミングだ」と強調、今後10年間で累計460万台以上のEVを販売する計画を掲げた。

これまでBMWの電動車戦略は「パワーオブチョイス(選べる強み)」として、EVだけでなくプラグインハイブリッド車(PHV)やハイブリッド車、ガソリン車も同様に重視してきた。そのため同じ生産ラインで共通の車台を使ってEVやガソリン車を作り分けている。

BMWは、EV車台は専用車台ではなくEV中心の基本設計と説明するが、大きな戦略転換となる。EV車台は電池を多く搭載でき走行距離を延ばせるほか、生産規模が大きくなればコスト削減にもつながる。

EV専用車台をめぐっては、VWが15年にいち早く開発に着手しすでに量産を始めている。独ダイムラーも10月、中小型車向けのEV用車台「MMA」の開発を表明、24年にも量産する。21年に量産する大型車向けの「EVA」と合わせて全面的に専用車台に移行する。

米ゼネラル・モーターズ(GM)もEV車台を開発。提携するホンダはこの車台を使ったEVを発売する計画だ。

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