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福岡空港、今期最終赤字224億円 商業施設の開業延期

福岡空港を運営する福岡国際空港(福岡市)は11日、2021年3月期の連結最終損益が224億円の赤字になりそうだと発表した。赤字幅は前期から2.4倍に拡大。新型コロナウイルスの影響で旅客数は7割減り、着陸料や免税店の売り上げが激減する。23年4月に予定していた複合商業施設の開業は間に合わないとの見通しを示した。

売上高にあたる営業収益は66%減の146億円を見込む。最終損益とともに3月に示した計画値より低い水準だ。旅客数は696万人と計画値に比べ1800万人少なくなる見通し。

永竿哲哉社長は記者会見で「非常に厳しい経営環境。下期も楽観できない」と話した。経費削減のため、従業員の冬ボーナスを大幅減額する方針も示した。

福岡空港は19年4月に民営化した。同社は運営権の対価として国に年約140億円を30年間支払うことになっている。永竿社長は「資金繰りは重要だ」と述べ、今年度分の支払い猶予や運営期間の延長を含めて国と議論を続けているとした。

民営化の目玉だった国内線地区のホテルや商業の複合施設の開業やターミナル間バスの専用道化については、新型コロナの影響で設計が進まなかったこともあり、予定の23年4月には間に合わないとした。

一方で永竿社長は「(23年度は)『ウィズコロナ』かもしれないが、以前の需要に戻っていることを想定したい」として、23年度までの5年間で予定する1千億円の「活性化投資」の金額や内容に変更はないと強調した。

明るい兆しもある。21年夏ダイヤの就航希望は1日当たり638回あり、発着枠上限を88回上回る。韓国や、北京で新空港が開港した中国からの要望が多いといい「福岡への旺盛な需要はある」とした。

20年11月からは7割弱を占めた中韓からの入国も可能に。同社は検疫強化に伴い、これまでの10倍となる1000人分の待機場所を確保した。

20年4~9月期の営業収益は前年同期比71%減の66億円。着陸料など空港運営事業収入が32億円、ターミナルビルのテナント料などが34億円減った。83億円あった空港と市内の免税店売り上げは「ほぼゼロ」となった。

4~9月の旅客数は8割減の234万人。運休が広がった国際線は3千人にとどまった。便数は国内線が4割減の2万便、国際線が96%減の389便だった。

清掃や消毒の内製化、国際線ビルで就航のない日の全面閉館などのコスト削減に取り組んだが、4~9月期の最終損益は117億円の赤字に沈んだ。永竿社長は「経費削減と業務効率化を推し進め、環境変化に強い筋肉質な会社にしたい」と述べた。(今堀祥和)

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