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楽天・三木谷会長兼社長「携帯の通信網技術を輸出」

世界経営者会議

楽天の三木谷浩史会長兼社長は11日、第22回日経フォーラム「世界経営者会議」で講演した。三木谷氏は4月に本格参入した携帯電話事業について「将来的に通信網技術の海外輸出で売上高は軽く1兆円を超える」と述べ、投資・運用コストを抑えられる仮想化技術の海外展開に注力していく方針を示した。

楽天は4月に携帯電話事業の商用化を始めた。三木谷氏は「携帯電話事業を始めるために、(仮想モール『楽天市場』、クレジットカードなど)二十数年間の事業を展開してきたと言えるぐらい大きなビジネスだ」として悲願だったことを明らかにした。楽天は携帯電話事業を既存の70以上の事業の入り口に据えて、ポイント経済圏の拡大を進める。

輸出する携帯の通信基盤は「RCP(楽天・コミュニケーションズ・プラットフォーム)」。基地局にコストが高い専用機を使わず、汎用機とクラウドを使う独自方式で、投資・運用コストを3~4割削減できるという。

菅義偉首相は大手3社に携帯電話料金の値下げを求めている。第4の携帯事業者の楽天は5Gを含めて料金プランを1つに絞り、月額2980円とすでに大手の半額以下の価格を打ち出している。5Gの料金については「他社より7割ほど安い」とし、自信をみせた。

新型コロナの感染拡大で、日本でもデジタル・トランスフォーメーション(DX)が加速し始めた。楽天は緊急事態宣言後、原則として在宅勤務とした。三木谷氏は「日本政府も日本企業もDXはベターでなく、マスト(必須)」とし、デジタル技術でDXを後押しすると話した。

一方で、日本のDXの課題については「ブロックチェーン(分散型台帳)の取り組みが進んでいない」と指摘。今後、「社会基盤を中央集権的でなく分散して管理することで、業務効率が上がる」という考えを示した。

日本で起業家が生まれにくいことに触れ、「少しでもミスしたり、売り上げが減ったりすると『だめだ』とたたかれる。失敗してもいいからやれ、という文化が日本には少ない」と持論を語った。友人でテスラ、スペースXなどを創業したイーロン・マスク氏について「ゴルフで言えばドライバーで400ヤード飛ばすくらい振り切っている。チャレンジを楽しんでいる。だから自分も携帯電話事業で振り切った」と話した。

楽天は1997年に従業員6人で創業した。今や70以上の事業、2万人を超えるグループになった。若い実業家には「世の中の構造を変えるインパクトを与えてほしい」と呼びかけた。

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日本経済新聞社はスイスのビジネススクール「IMD」や米ハーバード・ビジネス・スクールと共同で、11月10、11日に都内で第22回日経フォーラム「世界経営者会議」を開く。テーマは「分断を越え新常態へ」。今年は新型コロナ禍を踏まえ、初めてオンライン配信を中心とした開催形式にする。

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