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りそな、関西みらいの完全子会社化を発表

(更新)
記者会見で関西みらいの完全子会社化を発表する、りそなホールディングスの南昌宏社長(右)

りそなホールディングスは10日、連結子会社の関西みらいフィナンシャルグループ(FG)を完全子会社にすると発表した。経営環境が厳しさを増すなか、一体化による相乗効果で収益力を底上げする。少数株主へ流れていた配当原資を内部に取り込むことで資本を充実させ、新型コロナウイルス禍に苦しむ取引先企業を支える力を強める。

約51%の株式を持つりそなは11日から12月9日までTOB(株式公開買い付け)を実施する。1株あたりの買い取り価格は9日終値に23%を上乗せした500円。TOBに応じなかった株主には株式交換でりそな株を割り当てる。約24%の株式を持つ三井住友FGは全株式を手放す方針だ。

株式交換による1株利益の希薄化に備え、りそなは来年4月以降に自社株買いも検討する。

関西みらいは2018年4月に三井住友銀行の傘下にあった関西アーバン銀行とみなと銀行、りそなの完全子会社だった近畿大阪銀行を統合した。りそなと三井住友FGが大株主の寄り合い所帯といえ、複数の関係者は「りそなによる完全子会社化は既定路線だった」と明かす。

マイナス金利の長期化や新型コロナの影響で、足元の収益環境は統合時の想定を上回る速さで厳しさを増す。大阪市内で記者会見したりそなの南昌宏社長は「(感染症と向き合う)ウィズコロナの長期化など事業環境の変化が引き金になった」と話した。

非上場化で見込める効果のひとつは、配当原資を内部に取り込むことによる関西みらいの資本の充実だ。

財務の健全性を示す連結自己資本比率は今年9月末時点で8%強と国内基準行(4%)を上回る。それでも取引先の資金繰りを支える融資や資本を手厚くする劣後ローンの供与を増やせばリスク資産が膨らみ、銀行の財務にも響きかねない。

これまで上場企業として剰余金の一部を株主への配当に回し、19年3月期の配当額は年93億円だった。20年3月期は減配で37億円に減らしたが、「(配当を求める)株主の目を気にしないで自己資本の蓄積を急ぎたい」(幹部)のが本音だ。

関西みらいの菅哲哉社長は「自己資本比率は相対的に低いと認識している」としたうえで「資本基盤の安定性が高まり、(コロナ禍でも)しっかり取引先を迎えられるようになる」と強調した。

TOBと株式交換によるりそなの実質的な負担額は約900億円。りそなは関西みらいの完全子会社化で外部に流出していた利益を全額取り込めるようになり、純利益で100億円規模の利益押し上げ効果を当面見込んでいるようだ。

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