村田製作所のオゾン発生部品、新型コロナの不活化確認

電子部品大手の村田製作所は10日、自社で開発製造するオゾン発生部品について、新型コロナウイルスを不活化する効果が確認できたと発表した。奈良県立医科大学に委託して実証した。エアコンや空気清浄機などに搭載されるモジュール(複合部品)で、オゾンガスを発生させて除菌や消臭効果があるとされる。今後、白物家電を中心に採用が進む可能性がある。
新型コロナの不活化効果が確認されたのは「イオニシモ」と呼ばれる部品。2011年の発売以降、エアコン、空気清浄機のほか、冷蔵庫などの白物家電に幅広く採用されてきた。奈良県立医大の矢野寿一教授らに委託し密閉した試験空間で検証したところ、同ウイルスを不活化する効果があったという。
村田製は電子部品大手。積層セラミックコンデンサーなど多様な部品を手がける。新型コロナの感染予防につながる効果が確認されたのを契機に、さらなる採用が進む可能性がある。