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白人・若者がバイデン氏支持 中南米系はトランプ氏

(更新)

米大統領選の出口調査によると、激戦州で白人労働者の一部がトランプ大統領から離れ、環境や格差への関心が強い若者の間でバイデン前副大統領の支持が高まった。中南米系はトランプ支持が底堅く、フロリダ州でトランプ氏は4年前よりリードを広げた。

「生まれて初めて民主党候補に票を投じた」。4年前にトランプ氏に投票した中西部アイオワ州の白人男性ジェフ・ブルーダリーさん(50)は語る。政権の新型コロナウイルス対応に失望し、共和党にも愛想が尽きた。

ブルーダリーさんが働くのは「ラストベルト(さびた工業地帯)」と呼ばれる白人労働者の多い地域だ。4年前のトランプ氏勝利を導いたラストベルトが今回も選挙の流れを決めた。

民主党は共和党からラストベルトの3州、ペンシルベニア、ウィスコンシン、ミシガンを奪還した。ウィスコンシン州にあるマーケット大の10月下旬の世論調査ではコロナ対策への不支持は58%。岩盤と呼ばれたトランプ支持層にほころびが出た。

米メディアの出口調査では白人の57%がトランプ氏に投じ、バイデン氏を15ポイント上回った。だが4年前のヒラリー・クリントン氏に対するリードからは5ポイント縮まった。

若者の62%がバイデン氏に票を投じ、4年前のクリントン氏の55%から大きく伸びた。若い世代はリベラル色が強く、環境問題や学費、格差問題への関心が高い。

激戦州でトランプ氏、バイデン氏以外の第3党候補への投票が顕著に減ったのも特徴だ。全米自動車労組(UAW)のある元幹部は4年前、トランプ氏、クリントン氏とも受け入れられずに第3党の候補に投じたが、今回はバイデン氏に投票した。

ヒスパニック(中南米系)は民主党支持者が多いが、4年前よりトランプ氏が巻き返した。ただ、メキシコ系かキューバ系かといったルーツによって情勢は異なる。

メキシコ系の多いアリゾナ州では移民を敵視するトランプ氏への反発が根強い。メキシコ出身のミゲル・カーデナスさん(45)は「人種を問わない米国の統合が必要だ」とバイデン氏に投じた。アリゾナ州には民主党支持者の多い西海岸からの移住も多く、バイデン氏は4年前のクリントン氏より得票率を4ポイント近く伸ばした。

一方、フロリダ州にはキューバなど独裁政権から逃れてきた移民が多い。キューバ生まれで13年に渡米したカレル・モレルさん(44)は「トランプ氏は力強く社会主義と戦い、自由に生きる権利をくれる」と話す。バイデン氏は「開かれた米国」を訴えたがモレルさんらの心には響かなかった。トランプ氏は4年前よりも得票率を2ポイント以上増やしてフロリダ州を制した。

激戦州の投票数は大きく伸びた。ラストベルトの3州とアリゾナ、フロリダの投票数は11~30%伸び、全米平均(10%)を上回る。18年の中間選挙でも4年前より若者らの投票率が大きく伸び、民主党が下院を奪還した。

(ニューヨーク=後藤達也、大島有美子、シリコンバレー=佐藤浩実、シカゴ=野毛洋子)

アメリカ大統領選挙

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