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核軍縮、拉致問題… バイデン氏に国内から期待と注文

東日本大震災の被災者らと交流するバイデン氏(中央右)(2011年8月、宮城県名取市)=共同

米大統領選でバイデン前副大統領の勝利が確実になり、交流があった東日本大震災の被災者や広島、長崎の被爆者からは平和や核軍縮の進展を望む声が上がった。北朝鮮による拉致被害者の家族は、3度の米朝首脳会談に臨んだトランプ大統領の路線継承を求め、取り組みに期待した。

「分断ではなく結束をめざす」。バイデン氏は7日夜の勝利宣言で、国を二分した選挙による亀裂の修復を誓った。「バイデンさんは対立ではなく平和に向かってくれるはずだ」。宮城県名取市の高橋茂信さん(77)はそう確信している。

東日本大震災から約5カ月後の2011年8月、バイデン氏は副大統領として津波被害に遭った名取市を訪れ、高橋さんら被災者と交流した。震災の状況を説明すると、自動車事故で妻と長女を亡くした自身の経験を打ち明け「大変でしたね。あなた方を全力で応援します」と励ましの言葉をかけてくれたという。

バイデン氏が副大統領として支えたオバマ前大統領は、16年に現職の大統領として初めて広島を訪れた。「バイデン氏もぜひ早いうちに広島に来て、被爆者と会ってほしい」。広島県原爆被害者団体協議会の理事長代行で、3歳の時に被爆した箕牧智之さん(78)は望む。

トランプ政権は18年に中距離核戦力(INF)全廃条約からの脱退を表明した。箕牧さんは「私たちにとって残念な事が続いてきた。バイデン氏には核兵器を含む軍縮を進め、世界のモデルになってほしい」と話す。

長崎市の被爆者で元小学校教諭の村岡正則さん(86)も「大統領選の結果は核軍縮に大きな影響があると思い注目していた。国際協調主義のバイデン氏が当選して安堵している」と歓迎した。

拉致問題を巡っては、米朝首脳会談でも言及したトランプ氏に信頼を寄せる被害者家族は少なくなかった。

田口八重子さん(失踪当時22)の兄で家族会代表の飯塚繁雄さん(82)はブッシュ、オバマ、トランプの3人の大統領と家族会が面会したことに触れ「米国は協力の姿勢を見せ続けており、バイデンさんも拉致問題に取り組んでくれるという期待感はある」と話した。

北朝鮮による拉致被害者で、02年に帰国した地村保志さん(65)はバイデン氏に対してトランプ氏の路線継承を求めつつ「各国で圧力をかけて交渉で解決するしかない。日朝の首脳会談で解決するのが理想だ」とも述べた。

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