/

テレビ設置届け出義務化「時期尚早」 民放連が反対

日本民間放送連盟と日本新聞協会は9日、総務省の有識者会議で、テレビ設置届け出の義務付けを求めるNHKの要望について「時期尚早だ」などとする反対意見を表明した。NHKは受信料の徴収コスト削減などにつながるとするが、有識者からも慎重な意見が出た。総務省は11月にも制度改正の方向性を示す。

総務省は同日、公共放送の在り方に関する有識者会議を開いた。NHKは10月、テレビ設置の届け出義務化に加え、設置していない場合の未設置の届け出義務化や、受信契約をしていない人の氏名を公益企業などに照会できる制度を求めていた。未設置の届け出義務化は9日に要望を取り下げた。

NHKはテレビ設置の届け出があれば受信料の徴収コスト削減や公平負担につながると主張する。民放連は設置届け出や情報照会を導入しても、設置世帯と未設置世帯は見分けられないと指摘。ネット動画を視聴するためチューナーなしのテレビを購入する若者が増えている点なども挙げ、「国民の理解が醸成されないまま義務化されれば混乱を招く」とした。

新聞協会も「導入を議論できる環境にない」とした。届け出義務の導入はテレビ離れを加速させかねず、「NHKの公平負担を追求した結果、放送文化そのものが毀損されるとすれば本末転倒だ」と指摘した。

有識者からは「届け出の効果に疑問がある」「公平負担を目指すなら現行の契約義務を前提とし、不法に支払いを免れた者への割増金制度を導入するのが穏当ではないか」といった意見が出た。

NHKはこの他、中間持ち株会社の設置や、繰越剰余金の一部を受信料引き下げの原資として蓄積するための勘定科目の設定も求めている。

NHKは中間持ち株会社の設置でグループ業務を効率化し、子会社の役員の半減などで年間約8億円の人件費を削減できると説明した。有識者からは「現行の体制で削減できないのか」といった意見が出た。

一方、受信料の引き下げ原資の蓄積については制度化を目指す方向で一致した。総務省は「積立金があるのに引き下げないときはNHKに説明を義務付けることが適当ではないか」と提案した。

NHKの受信料支払率は2019年度で83%と上昇傾向にある。未契約者への訪問活動に年300億円超をかけ、受信料収入に占める営業経費の割合が1割超と海外の公共放送に比べて高い。

春割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で申し込むログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で申し込むログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で申し込むログイン