富山・新田新知事、成長戦略会議の早期設立表明
富山県の新田八朗知事が9日就任し、初めての記者会見を開いた。経済振興に向けた富山県版の成長戦略会議を早期に立ち上げる考えを改めて表明した。全国の自治体による企業の誘致競争は激しいため、知見を集めるという。効率的な行政運営を目指し、県内15市町村とつくる連携推進本部の早期設立にも意欲をみせた。

トヨタ自動車の燃料電池車「ミライ」に乗って初登庁した新田知事は、11月の補正予算案に新型コロナウイルス対策と庁内のデジタル化で独自色を出す方針を示した。新型コロナの打撃を受けている企業の支援が喫緊の課題だという。
成長戦略会議を含めスピード感を大切にする県政運営を強調した。「職員には『新田さんと呼んで』と伝えている。肩書ではなく、同じチームとしてフラットな関係をつくっていく」と述べた。
北陸新幹線の沿線・延伸予定地の1都2府7県でつくる「北陸新幹線建設促進同盟会」の会長職については「(2023年春の延伸を予定する)敦賀は終着点ではない。大阪までの開業を見通したうえで会長を決めるべきだ」と発言。同盟会は1967年の設立以来、富山県知事が会長職を務めてきた。敦賀以西への延伸をにらみ、ほかの知事に引き継ぐことを示唆した。
公約では現在1人の副知事を3人にすると掲げていた。「都道府県の事例を調べると2人体制がメジャーなようだ。富山にふさわしい体制を議会と議論していきたい」と話した。同じく公約で示した女性の副知事登用には「強い思いがある」と強調した。
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