6日の参院予算委の主なやり取り
参院予算委員会論戦のポイントは次の通り。

【参院選の合区】
中西祐介氏(自民) 参院選の合区制度は有権者の意見を国政に反映しづらい。
菅義偉首相 選挙制度の在り方は議会政治の根幹に関わるので、各党で議論いただくことだ。
【日米同盟】
中西氏 米大統領選の当選者はまだ決まっていないが、日米同盟をより強固に発展させる青写真は描けているか。
首相 まだどちらが勝利するか分からない状況だ。日米同盟は外交・安全保障の基軸であり、インド太平洋地域と国際社会の平和と繁栄、自由の基盤だ。米国と緊密に連携する考えに全く変わりはない。米中両国が安定的関係を構築することが日本の国益に沿う。
【コロナ対策】
西田実仁氏(公明) 新型コロナウイルスワクチンの協議状況は。
首相 製薬会社3社から合計で2億9千万回分の供給を受けることで合意した。来年前半までに全ての国民に提供できる数量を確保する。
舟山康江氏(国民) 欧州で新型コロナウイルス感染が急拡大している。日本の状況は。
首相 わが国でも5日の新規感染者が千人を超えるなど、感染拡大の兆しが見えてきている。今まで以上に強い警戒感で状況を注視する必要がある。
【福島原発処理水】
松沢成文氏(維新) 東京電力福島第1原発で増え続ける処理水の処分方針はいつ決めるのか。
首相 いつまでも先送りできない。適切な時期に責任を持って処分方針を決めたい。
松沢氏 処理水は福島県沖への海洋放出を想定しているのか。
梶山弘志経済産業相 県外に持ち出すことが直ちに現実的な選択肢になるとは考えていない。
【少子化対策】
矢田稚子氏(国民) 少子化は日本最大の課題だ。どう取り組むのか。
首相 少子化の問題は、経済的な不安定さや仕事と子育ての両立の難しさなど、さまざまな要因が複雑に絡まっている。少子化対策に真正面から取り組み、大きく前へ進めたい。
【日本学術会議】
小池晃氏(共産) 政府が日本学術会議との間で人事を事前調整したのはいつか。
首相 今回ではなく、3年前だ。
小池氏 調整は名簿の一部を変更することが含まれるのか。
首相 考え方の調整だ。人事のプロセスの説明は差し控える。
小池氏 政府との事前調整がなかったから、推薦通りには任命しないと言い出せば、まさに学術会議の独立を脅かす政治関与そのものだ。
首相 調整については、任命に当たっての考え方を擦り合わせたということだ。
小池氏 推薦する前に介入したじゃないか。密室で協議して名簿を変えるように迫った。学術会議と一定の調整ができないと、今回のように任命を拒否することがあるんだ。これは露骨な政治介入だ。
首相 日本学術会議法の規定に基づき、任命権者が学術会議に求められる役割を踏まえて適切に判断するという考え方は、毎回変わらない。推薦前に任命の考え方の擦り合わせを行った。それを踏まえて推薦名簿が出てきて、任命を行ったというプロセスだ。
〔共同〕