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ビール大手、業務用苦戦 7~9月、4四半期連続減益

ビール大手の国内販売の苦戦が続いている。6日に出そろった2020年7~9月期連結決算(国際会計基準)は、キリンホールディングス(HD)など2社の国内酒類事業の利益が前年同期より減った。新型コロナウイルス禍を受け飲食店向け販売が振るわなかった。落ち込み幅は足元で徐々に縮小しているものの、感染再拡大も懸念され、先行きは不透明だ。

キリンHD、アサヒグループホールディングスサッポロホールディングスの3社の7~9月期の国内酒類事業(サッポロHDはアジア酒類も含む)の事業利益(営業利益も含む)は、624億円と前年同期に比べ13%減った。四半期ベースで減益となるのは、4四半期連続だ。

唯一増益だったサッポロHDもビアホールなど外食事業が低迷しており、国内酒類の販売は前年実績を下回っている。

業績低迷の主因はビール販売量の半分ほどを占める業務用の不振だ。在宅勤務や外出自粛が広がり、飲食店の客足が遠のいた。イベント自粛も相次ぎ、需要期である夏場の販売は例年を大きく下回った。

アサヒの「スーパードライ」の業務用販売は9月に前年同月比4割減った。8割減だった4月から戻しているものの、コロナ前の水準は遠い。感染再拡大も懸念され、回復は当面見込みにくい。

業務用の不振を補うため、各社は家庭用の販売を強化する。ビールと第三のビールの酒税が26年にかけて段階的に統一化されるのを受けて注目が集まりやすくなっており、需要掘り起こしの余地があるとみる。

キリンHDは健康志向の高まりを受け、業界で初めて糖質ゼロのビールを発売。サッポロHDは若年層の取り込みを図り、セレクトショップ大手のビームスと連携し、10月から景品付きの商品販売を数量限定で始めた。アサヒは工場での製造日を記載して商品の鮮度を訴求している。

今後はブランド淘汰が進む見通しだ。キリンHDは「一番搾り」など主力ブランドへ販促を重点投資。アサヒもカテゴリー間で似た製品の多い第三や発泡酒でブランド整理を進める。キリンHDの磯崎功典社長は「人々の生活スタイルが変わる中、コロナ前に戻るとは考えていない」と話す。ブランド管理の巧拙が重要となり、企業間の格差が開く可能性がある。

キリンHDが同日発表した20年1~9月期の連結決算は、純利益が2.2倍の717億円だった。前年同期に計上した減損損失がなくなったほか医薬事業が好調だった。サッポロHDの最終損益は9億2500万円の赤字(前年同期は45億円の黒字)。外食事業が低迷した。

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