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ANA、持続可能燃料を定期便に 給油作業を公開

全日本空輸(ANA)は日本の航空会社で初となる環境負荷が小さいジェット燃料「SAF(持続可能な航空燃料)」の利用を11月から定期便で開始し、6日、給油の様子を公開した。既存燃料に比べて二酸化炭素(CO2)の排出を大幅に削減できる。航空業界は新型コロナ禍に見舞われているが、中長期的な成長へ環境対応を強化する。

機体の翼部分にSAFを混合したジェット燃料が給油された(6日、羽田空港)

フィンランドに本社を置く再生エネルギー大手のネステからSAFが混合されたジェット燃料約5500トンを輸入した。ネステの製造するSAFは廃食油などを原料としたもの。フィンランドから輸入され、日本への輸送も含め既存のジェット燃料に比べCO2の排出を約90%削減できる。ジェット燃料に関する国際規格を満たし、安全性も確保されているという。

職員らが横断幕を手にSAF混合燃料を搭載したヒューストン行きの便を見送った

ANAは6日、羽田空港で米ボーイングの中型旅客機「787-9」にSAFが混合されたジェット燃料を給油する様子を公開した。新たな燃料を積んだ羽田発ヒューストン行きの便は職員らに見送られながら日本を飛び立った。

ANAは運航時に発生するCO2の総排出量を2050年までに05年比50%削減する目標を掲げている。SAFの利用拡大は取り組みの柱の一つ。23年以降は日本により近いネステのシンガポールの製油所で製造したSAFを調達し、日本発の定期便に使用する方針。

環境負荷の少ないジェット燃料を巡っては、日本航空(JAL)も導入を進めている。官民ファンドの海外交通・都市開発事業支援機構(東京・千代田)などとともに出資する米フルクラム社製の燃料を22年度にも米国発日本行きの国際線定期便で導入する予定で、サンフランシスコで給油する案を検討している。

このほか丸紅や日揮、ENEOSなどと、廃プラスチックを使った燃料の研究を進めている。25年をメドに製造プラントの建造に着手したい考えだ。こちらにもフルクラム社の技術を活用する。

新型コロナ禍でかつてない打撃を受けている航空業界だが、環境意識の高まりやESG(環境・社会・企業統治)関連投資が拡大するなか、中長期的な成長には環境対応の強化も必須となっている。事業の構造改革と平行し、今後も各社の対策が進みそうだ。

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