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パラ種目ボッチャ 誰もが楽しむ未来に 普及に夢

パラリンピックの"頭脳戦"を誰もが楽しむ「イケてる球技」に育てたい――。重度障害者向けに考案され、東京大会で実施されるボッチャは、障害の有無にかかわらず誰でも互角に戦えるユニバーサルスポーツとして裾野を広げている。競技団体のメインスポンサーを務める学習塾「花まる学習会」の高浜正伸代表(61)は「ドッジボールやボウリングのようにしたい」と東京大会の先の未来を見据えている。

インタビューに答える「花まる学習会」の高浜正伸代表=共同

欧州発祥のボッチャは、赤と青の球を交互に6球ずつ投げ、白の目標球にどれだけ近づけるかを競う。手で投げられない場合は足で蹴ったり、滑り台のような器具を使ったりし、パラリンピックでは男女区別なく4つの障害のクラスで個人、ペア、チーム戦を実施。投球の正確さと戦略が勝敗を分け、「地上のカーリング」とも呼ばれる。

高浜代表がボッチャと出合ったのは10年ほど前。脳性まひの長男、丈太朗さん(21)が通う特別支援学校で観戦し「重度障害のある子どもたちと高齢者施設のおじいさんたちが真剣勝負していた。すごく意味のあるスポーツだと直感した」という。

幼児から小学生が通う花まる学習会は、1993年の設立当初から車いすの講師が在籍し、障害のある子どもを受け入れてきた。五輪やパラの競技団体のスポンサーに大手企業が名を連ねる中、2018年4月に日本ボッチャ協会のメインスポンサーに就任した。

協会の活動を支援するほか、社員がチームを結成して大会に出場したり、親子で参加できる大会を開いたりと盛り上げ役を担う。高浜さん自身も新型コロナウイルスの感染拡大後に開設した動画サイトで、ボッチャの球を砂利で作る方法や競技ルールを紹介している。

日本では16年のリオデジャネイロ大会で代表チームが銀メダルを獲得し、ボッチャの知名度が一気に上がった。障害の有無や年齢にかかわらず、誰もが一緒にプレーできる魅力も徐々に認知され、チームや大会も増えている。

日本ボッチャ協会のスポンサーもリオ大会時から大幅に増え17社に。新型コロナの影響で東京大会が1年延期となっても、スポンサーが支援を減らす動きは出ていないという。協会の担当者は「障害者スポーツと知らずにボッチャを始めた人もいるぐらいに成長した。共生社会を目指すツールとして最適だと考えるスポンサーは多い」と話す。

高浜さんの夢はボッチャが全国の小学校で定着したドッジボールや、若者がデートで行くボウリングのようになることだ。「中小企業にとってスポンサーの出費はばかにならないし、延期も痛い。でも、パラでボッチャをもっと盛り上げ、イケてるスポーツにしたい」と意気込んでいる。〔共同〕

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