/

トランプ陣営が法廷闘争 僅差なら再集計可能な州も

(更新)
4日、バイデン前副大統領がアリゾナ州を制したとの報道に抗議するトランプ氏の支持者=ロイター

【ワシントン=中村亮】トランプ陣営が4日、大統領選の郵便投票の開票などを巡り訴訟を起こしたことで、結果の確定は長引きそうだ。選挙人を選べない州が相次げば、議会が大統領を選出するという約200年ぶりの異例の事態になる可能性も捨てきれない。

トランプ陣営は4日、ペンシルベニア州の開票所で不正行為を監視する共和党系の選挙立会人が集計担当者から25フィート(約8メートル)以上離れるよう当局に命じられたと主張。この結果、郵便投票の消印や有権者の署名が確認できなかったなどとして同州政府を提訴した。

中西部ミシガン州では立会人が開票作業の監視を拒否されるなど、開票所への十分なアクセスが認められていないとして訴訟を起こした。南部ジョージア州では期限後に郵送で届いた53票が有効とみなされた現場を立会人が目撃したと主張。締め切り後に到着した票を分離するよう求めた。

3州で陣営の訴えを認めるかどうかは州裁判所が判断する。一方、トランプ陣営が中西部ウィスコンシン州で「いくつかの郡で不正行為の報告がある」と票の再集計を求めた件では、得票差が1ポイント以下であれば再集計を求めることができるとの規定が州法にある。

長引けば議会が大統領選出

多くの専門家はトランプ陣営の訴訟理由について「根拠がない」と疑問視する。トランプ陣営は訴訟で選挙結果の確定を遅らせることで、議会による選出を狙っている可能性がある。

大統領選は候補者本人を直接選ぶのではなく、投票結果に従って大統領候補に投票する「選挙人」を指名する。連邦法によると、各州は12月8日までに選挙結果を確定させて選挙人を指名する。同14日に選挙人が大統領候補に投票する。だが訴訟で選挙結果を確定できない州は選挙人の指名が難しい。

過半数の選挙人を得る候補が出なければ、2021年1月3日に招集される新たな議会で下院が新大統領を選ぶ。全米50州に1票ずつ割り当て、26票を得た候補が当選する仕組みだ。それでも決着しなければ、上院が選ぶ新たな副大統領か、下院議長が大統領代行に就く可能性もありうる。

選挙人が決められない場合、州議会が選挙人を選べるとの解釈もある。トランプ陣営が不正を訴えた4州はいずれも共和党が州議会で多数を占める。

過去にも大統領選の再集計を巡って法廷闘争となった例がある。00年大統領選では南部フロリダ州で共和党のブッシュ候補が民主党のゴア候補を僅差で上回ったが、機械集計ではじかれた票が残っているとゴア氏が主張し、手作業による再集計を求めた。連邦最高裁は実効的な再集計は不可能との判断を下し、ゴア氏が撤退を表明して決着した。

米大統領選

初割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

日経電子版の「アメリカ大統領選挙2020」はアメリカ大統領選挙のニュースを一覧できます。データや分析に基づいて米国の政治、経済、社会などに走る分断の実相に迫りつつ、大統領選の行方を追いかけます。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン