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JR九州、中計目標取り下げ 4~9月最終赤字102億円

JR九州は4日、2021年度までの中期経営計画で収益などの数値目標を取り下げると発表した。新型コロナウイルスの影響で鉄道利用などが低迷し、達成は困難だと判断した。同日発表した2020年4~9月期連結決算は最終損益が102億円の赤字(前年同期は230億円の黒字)となり、同期間では2016年の上場後初めて赤字に転落した。

4~9月期決算を説明する青柳社長(4日、福岡市)

福岡市内で記者会見した青柳俊彦社長は「誠に遺憾だが、新型コロナで事業環境が大きく変化した。(中計の目標は)達成できない」と話した。中計は19年に公表し、21年度の営業収益を18年度比1割増の4800億円に引き上げる目標などを掲げていた。

だが20年4~9月の実績は前年同期比4割減の1245億円と、リーマン・ショックの影響を受けた09年の同期間を下回った。

中計で「重点取り組み」と位置付けた街づくりなどの成長戦略にも「必要な修正」を加えるとした。例えば新幹線開業に合わせた長崎駅周辺の再開発について青柳社長は「時期や内容にコロナが与える影響を検討している」と話した。博多駅の上空に新たな駅ビルを設ける「空中都市構想」については「今年度内に具体的な計画は発表できない」と述べた。

一方で収益安定に向けた事業構成の拡充についても言及。「駅を中心とするこれまでの事業展開では、人の流れが止まると負の連鎖反応が起こり窮地になる」とし、駅以外の不動産や物流も手がけたい考えを示した。

4~9月期では営業損益は205億円の赤字(前年同期は302億円の黒字)だった。残業代やマンション修繕費の削減を積み重ね、営業費用を2割減らしたが、売り上げ減少の影響を補えていない。ダイヤ改正による減便や、ボーナスを含めた人件費の圧縮に取り組む。

青柳社長は「来年度には必ず黒字を出せる」と強調。下期の営業赤字は118億円を見込むが「これをできるだけゼロに近づけたい」(森亨弘最高財務責任者)とする。

営業損益は7~9月でみると48億円の赤字と、4~6月の157億円からマイナス幅が縮小。「止血ができて回復の方向性が見えてきた」。10月には新たな観光列車が走り出し、宮崎や熊本の駅ビル開業も控える。「Go To トラベル」は新幹線の利用増にも寄与しているという。青柳社長は「明るい材料を起爆剤にグループ総力を挙げて売り上げ挽回をめざす」と話した。(今堀祥和)

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