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株主優待が人気の株 先回り売買で利益上げる方法も

イベントに着目した投資で稼ぐ(上)

 銘柄選定と売買のポイントをしっかりと押さえて取り組めば、短期に売買益を積み重ねられる。そんな成果を出せる可能性があるのが「イベント投資」と呼ばれる投資法だ。特定のイベントに合わせて株価が特有の動きを示す現象に着目し、先回りの売買で利益を上げる。株式投資の初心者でも取り組みやすいイベント投資のノウハウを2回にわたって解説する。初回は、株主優待を得る権利の確定を利用した「優待株先回り投資」だ。

株主優待が人気の銘柄は、優待を受け取る権利が確定する期限に向かって株価が上昇する傾向がある。その直前まで、個人投資家の買いが集まるからだ。この現象を利用して値上がり益を得るのが「優待株先回り投資」だ。優待狙いの個人投資家の買いが集まる前に銘柄を購入し、権利確定日の直前に売る。

権利確定日をまたがずに売るのは、確定日を過ぎると今度は逆に優待投資家の多くが売却して株価が急落する傾向があるから。権利の確定を待たずに売るので、当然ながら優待品は手に入らない。

「銘柄を売買しなければならない時期が明確なので、売買のタイミングに頭を悩ませずに済む」。様々なイベント投資を手掛け、1億円を超す資産を築いてきた専業投資家のまつのすけさん(ハンドルネーム、30代男性)は、優待株先回り投資のメリットについてこう話す。

権利確定の3~4カ月前に買うのが目安

銘柄の購入時期の目安は、権利確定日の3~4カ月前。この投資法で売買する銘柄の選定では、ポイントがいくつかある。まずは株主優待が人気で、かつ売買高が少ない銘柄であること。売買高が少ないほど、買いが集まると大きく値上がりするからだ。

第2に、過去に実際に値上がりしている銘柄にすること。「過去10年分くらいの値動きのデータをチェックするといい」(まつのすけさん)

第3は、なるべく貸株の対象になっていない銘柄を選ぶこと。これは、権利確定日以降も人気優待株を持ち続けたい投資家が同じ銘柄を証券会社から借りて空売りすることがあるからだ。空売りで生じる利益で持ち株の値下がり損を相殺する。この空売りが多いと株価の上昇が抑えられて値上がり益を得にくくなる。そこで、証券会社が貸し出していない銘柄を選ぶ。

上昇しない場合は損切りする

売買の仕方でもポイントがある。まず期待に反して値下がりしたら損切りする。まつのすけさんは、この投資法に限らず、評価損がマイナス10%に達した銘柄は機械的に損切りすることをルールにしている。

次のポイントは、権利確定日の前に下落に転じたら、持ち続けずに売却して利益を確定することだ。さらに、5銘柄以上に分散するのもポイントだ。そうすることで、上昇しない銘柄があってもトータルで利益を上げられるようにする。また、全体相場が下落基調の時には投資を控える。全体相場に連れ安することがあるからだ。

まつのすけさんは「4カ月後の2月末に優待の権利が確定する銘柄の中には、過去10年のうち7~9年は値上がりしている"勝率の高い銘柄"がいくつかある」と指摘する。2月末に権利が確定する人気優待銘柄の過去の値動きを調べてみると、この投資法の有望株が見つかるかもしれない。

(大松佳代)

[日経マネー2020年12月号の記事を再構成]

日経マネー 2020年12月号 秋相場は大化け期待の中小型株を狙え! 最強の成長株

著者 : 日経マネー
出版 : 日経BP (2020/10/21)
価格 : 750円(税込み)

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