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給食費、学校徴収が7割 教員負担重く

(更新)

文部科学省は4日、学校給食費の徴収・管理業務について、全国の教育委員会の74.0%が学校に委ねているとの調査結果を発表した。教員の負担軽減や働き方改革などに向け、国は業務の自治体への移管を求めており、教育現場の動きの鈍さが鮮明になった形だ。

給食費の徴収・管理業務を巡っては2019年1月、中央教育審議会が「学校・教員の本来的な業務でない」などと答申。文科省も同7月、給食費を各自治体の会計に組み入れて業務を自治体に移す「公会計化」を促す指針を示している。

学校給食費の徴収・管理業務について、全国の教育委員会の74.0%が学校に委ねているという

調査は19年12月時点で給食を提供している小中学校などを所管する全国の教委を対象に実施し、無償提供しているところを除く1686教委の回答を集計した。

給食費を公会計化して自治体による直接の徴収を「実施している」と回答したのは26.0%(438教委)にとどまった。「準備・検討している」が31.1%(524教委)で、「実施を予定していない」の42.9%(724教委)と合わせると、実施していない教委が7割を超えた。

予定していないと答えた教委に、支障となっている要因を複数回答で尋ねたところ、「情報管理のための業務システムの導入・改修費用」が398教委で最も多く、「人員確保」が391教委と続いた。

文科省によると、学校ごとで管理する場合、保護者が児童生徒に現金を持たせたり、学校長名義で開設した口座に振り込んだりする形で徴収し、未納の家庭には教職員が訪問して集金するケースも多い。

教委からは「各家庭と直接やりとりするコミュニケーション手段になっている」との意見がある一方、「集計ミスが頻発し、未納分はPTA会費などで補っている」(さいたま市内の小学校)との声も。「給食費を集められず、給食事業者と相談しおかずを減らす」(同市内の別の小学校)こともあるという。

調査結果とあわせて同省は既に公会計化を進めている自治体の事例も示し、千葉市は18年度の導入以降、1校当たり年間で190時間の教職員の業務削減効果がみられたとしている。

同省は「公会計化の導入で、自治体予算の予備費などを給食費に充てる対応も可能になる」(担当者)と指摘。引き続き導入を促し、教員が子どもの指導に専念できる環境づくりにつなげたい考えだ。

給食費の公会計化


 学校給食費などの管理を学校に委ねず、自治体の会計に組み入れる制度。学校の働き方改革の一環として文部科学省が推奨するが、公会計化しても学校ごとの徴収・管理を維持したままの自治体もある。同省は(1)公会計化を導入(2)保護者からの徴収・管理を自治体が担う――の両方を満たすよう求める。
 導入が教職員の負担軽減につながるだけでなく、保護者側の利便性も高まるとされる。他の住民サービスと同様、給食費がコンビニエンスストアやインターネットで納付できたり、税金と一緒に引き落としされたりすることが考えられる。

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