中国「5カ年計画」などを巡る草案の要旨 - 日本経済新聞
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中国「5カ年計画」などを巡る草案の要旨

経済などの運営方針を巡る中国共産党の会議は来年からの「5カ年計画」に加え2035年までの長期目標の草案を示した。要旨は以下の通り。

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【総論】

複雑で入り組んだ国際環境を深く認識しなければならない。闘争精神を高めて最悪の事態に備える思考を打ち立て、チャンスを逃さず挑戦に対応しなくてはならない。

【2035年目標】

基幹技術で革新的な発展を実現する。環境に配慮した生産を形成し、二酸化炭素の排出を安定して減少させる。対外開放の新たな枠組みを形成し、競争の新たな優位性を高める。1人当たり国内総生産(GDP)が中等先進国レベルに達し、中所得層を拡大させる。国防・軍隊の現代化を基本的に実現する。

【5カ年計画】

人工知能(AI)や半導体、航空宇宙などを国家にとって重大な科学技術プロジェクトに位置付ける。企業の研究開発を奨励し、基礎研究に優遇税制を設ける。製造強国、ネット強国、デジタル中国を揺るぎなく築く。

産業の供給網(サプライチェーン)の水準を高める。欠点を補い、重要品目や核心技術に重点を置き、多元化を後押しする。交通強国の建設を加速し、エネルギー革命を推進し、デジタル化発展を加速する。

情報技術(IT)、新素材、新エネルギー車などの新たな産業を強大にする。高速通信規格「5G」やビッグデータなどの新たなインフラ建設を進める。

強大な国内市場を形成し、新たな発展の枠組みを構築する。内需の育成を急ぎ、内需拡大戦略の実施と供給側の構造改革を深化させ、双方を有機的に結びつける。内需と外需を好循環させる「双循環」を促進し、消費を全面的に促進し投資を拡大する。

対外開放を実施し、中国の大市場の優位性を利用して国際協力を進める。互恵関係を実現する。

対外開放水準を全面的に高める。(沿線国との)「一帯一路」共同建設を後押しし、グローバル経済の枠組みの改革に積極的に参加する。

より高い水準の「平安中国」を建設する。伝統的安全保障と非伝統的安全保障を一体的にとらえ、国家安全の防壁をしっかりと築く。

国防と軍隊の近代化を急ぐ。習近平(シー・ジンピン)強軍思想を貫き、建軍100年の奮闘目標を2027年までに実現する。国防・軍隊近代化の質と効率を高め、国防力と経済力の同時引き上げを促す。

【香港、台湾など】

香港、マカオの長期にわたる繁栄と安定を維持する。法に基づいた統治を堅持する。中央が香港・マカオに全面的な管轄権を実施する。

両岸(中台)関係の平和的発展と祖国の統一を推進しなければならない。台湾独立の活動を強く警戒して断固としてくい止める。新型の国際関係と人類運命共同体の構築を後押ししなければならない。

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