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中国当局、アリババ創業者ら聴取 アント上場でけん制

アリババ集団の創業者、馬雲(ジャック・マー)氏は金融当局の聴取を受けた=ロイター

【上海=張勇祥】中国人民銀行(中央銀行)など中国の金融当局が2日、アリババ集団創業者の馬雲(ジャック・マー)氏を聴取した。マー氏は株式上場を控えるアリババ傘下の金融会社、アント・グループの経営権を実質的に握る。マー氏は講演で金融当局の監督姿勢に不満を述べており、当局がマー氏をけん制したとの見方が出ている。

マー氏のほかアントの井賢棟・董事長、胡暁明・最高経営責任者も聴取に応じた。やり取りの内容は明らかにしていないが、アント側は「引き続き(当局の)指導方針に沿っていく」とする。

聴取の引き金はマー氏の発言のほか、新規株式公開(IPO)を巡るアントの姿勢にあるとされる。マー氏は10月下旬の上海市の講演で「良いイノベーションは(当局の)監督を恐れない。ただ、古い方式の監督を恐れる」などと発言した。

アントは銀行への融資先の紹介や信用評価の提供を収益源にしている。従来にない経営モデルで高成長を遂げた背景があり、マー氏の発言は金融当局の監督手法の遅れを示唆したとの受け止めが多い。また、アントは上場後の自社株を組み込む投信をスマホ決済アプリ「支付宝(アリペイ)」で販売している。こうした手法も当局の不興を買ったとみられる。

国務院(政府)は10月末に開いた金融安定に関する会議で、イノベーションを奨励すると同時に、フィンテック企業なども「全面的に監督に組み込む」と表明していた。また銀行、保険の監督当局幹部はメディアへの寄稿で、アントのサービスを名指ししたうえで「銀行が提供する金融サービスと本質的な差はない」と指摘した。

今後、アントをはじめ中国のフィンテック企業への当局の監視が強まるのは避けられない。ただ、5日に控えるIPOについては「影響はなく、現時点では予定通りではないか」(地場証券)との見方が大勢だ。

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