TikTok、ソニーと契約更新 動画アプリで楽曲使用

【シリコンバレー=白石武志】中国発の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の運営会社は2日、ソニー・ミュージックエンタテインメントと楽曲使用に関する契約を更新したと発表した。ティックトックの利用者はソニーに所属する人気歌手らの楽曲を投稿動画の中で使い続けられるという。
両社は2019年にソニーが保有する音源をティックトック上で使用できるライセンス契約を結んだと発表していた。ロイター通信によると、新たな契約の対象には米人気女性歌手のビヨンセさんや、人気DJのマーティン・ギャリックスさんらが含まれるという。
ティックトックは音楽に合わせたダンスなどの短い動画を公開するアプリで、米国だけで1億人を超える利用者を抱える。音楽の流行の発信源にもなっており、ソニーは所属歌手のプロモーション活動でもティックトックと連携する。
米商務省は9月、個人情報が中国に流出する懸念があるとして米国内でのティックトックの配信を禁止すると表明し、運営会社側と訴訟で争っている。同社は米国事業などを分離して米オラクルなどと新会社を設立することで基本合意しているが、新会社の支配権をめぐって米中の対立が続き、最終的な合意には至っていない。