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帝人の21年3月期業績、医療用ガウンが下支え要因に

帝人はコロナ禍で医療用ガウンを約1億枚納入した

帝人は2日、2021年3月期の連結営業利益が前期比11%減の500億円になる見通しだと発表した。28.8%減の400億円としていた従来予想を上方修正した。航空機向け素材などは不振だったが、新型コロナウイルスで需要が急拡大した医療用ガウンを国内で約1億枚供給したことが業績を下支えした。

20年4~9月期の営業利益は前年同期比7.9%減の310億円だった。そのうち繊維関連事業は127億円で、前年同期の約4.5倍と大幅に伸びた。同事業の営業利益の3分の2は医療用ガウンによるものだ。

帝人は厚生労働省に4~6月で1200万枚、7~9月には8800万枚の医療用ガウンを納入した。4月時点では6月末までに900万枚、その後さらに1000万枚を納入する方針だったが、計画を上回った。

ただし医療用ガウンが業績に大きく貢献するのは上期にとどまる見通し。繊維関連事業の下期の営業利益見通しは23億円と、上期の127億円から縮小する見通しだ。

自動車や航空機向けの素材を含むマテリアル事業の20年4~9月期営業損益は5億円の赤字だった。欧米の自動車向け素材は回復傾向にあるが、航空機向けの炭素繊維は依然として厳しい。

決算説明会で園部芳久最高財務責任者(CFO)は「炭素繊維の用途を航空機から風力発電などに振り向け、需要減に対応する」と語った。米国で建設中の炭素繊維の新工場はコロナの影響で技術者を送り込めない状況が続く。当初は20年度後半に稼働開始予定だったが「21年度以降になる可能性が高い」という。

帝人は22年度までの中期計画で航空機向け炭素繊維複合材料への積極投資を掲げているが、航空需要は長期低迷の可能性がある。利益率が比較的低い他の用途で航空機向けの収益減を補いながら生産体制の合理化を進め、新工場などに必要な資金を確保することが必要となる。

(岩野恵)

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