東電と中部電、EV充電器設置でカインズと連携

東京電力ホールディングスと中部電力が共同出資する「e-Mobility Power(イーモビリティパワー)」(東京・港)は2日、電気自動車(EV)の充電インフラ整備でカインズと提携すると発表した。カインズが運営するホームセンターにEVの充電器を設置していく。EVの普及を後押しすることで、新たな電力需要の開拓につなげる。
充電時間が短い「急速充電器」を店舗に設置し、買い物中の顧客にEVを充電してもらう。まず3日にオープンする「カインズ朝霞店」(埼玉県朝霞市)に1基の充電器を設置し、その後は他の店舗にも順次充電器を拡大していく。カインズは10月末時点で、225カ所で店舗を運営しており、最終的な充電器の設置台数は今後詰める。
イーモビリティパワーはEVの充電器を整備する目的で2019年に設立した。東電が60%、中部電が40%を出資している。EVは数少ない新たな電力需要と見込まれており、両社はEVの普及を支援することで長期的な電力需要を確保することを目指す。21年以降には定額で充電器を利用できるサービスを始める予定だ。
カインズは将来的なEVの普及に備え、充電器の設置で集客力の向上につなげたい考え。20年度には環境保護活動の一環で、社有車としてEVを導入する取り組みも始めている。