オーストリア、部分的な都市封鎖へ 11月末まで
【ウィーン=細川倫太郎】オーストリアのクルツ首相は10月31日、11月3日から飲食店を閉店し、夜間の外出は禁止すると発表した。部分的なロックダウン(都市封鎖)で、11月末まで続ける。欧州は新型コロナウイルスの感染者が急増しており、ウイルスの封じ込めへ規制を強化する動きが広がっている。

オーストリアの1日あたりの感染者数は10月30日に、約5600人と過去最多を更新した。クルツ氏は「今、行動しなければ医療が過重な負担を強いられることになる」と述べ、国民に理解を求めた。1カ月で感染者を大幅に減らし、消費が活気づくクリスマスシーズンには経済の正常化を目指す。
今回の規制では飲食店は閉店し、持ち帰り営業のみ認める。仕事や通院、運動などを除き午後8時から午前6時までの外出を禁止する。宿泊施設は仕事以外の利用は認めない。大学などはオンライン授業に切り替える。
一方、生活に必須ではない小売店や美容院なども営業を続けられる。経済への打撃を最小限に抑えるため、今回は春に導入した厳しいロックダウンに比べると緩い。
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