NYダウ月間下落率、3月以来の大きさ 選挙とコロナ警戒

北米
2020/10/31 7:01 (2020/10/31 7:10更新)
保存
共有
印刷
その他

投資家はリスク回避姿勢を強めた(28日、ニューヨーク証取)=ロイター

投資家はリスク回避姿勢を強めた(28日、ニューヨーク証取)=ロイター

【ニューヨーク=宮本岳則】米国株式市場で投資家がリスク回避姿勢を強めている。30日のダウ工業株30種平均は反落し、10月の月間下落率は5%になった。米国で新型コロナウイルスの感染が広がり、月間で14%下げた3月以来の大きさだ。市場では感染の再拡大による経済活動停滞や米大統領選後の混乱が警戒されている。

30日の米国株市場で下げを主導したのは、大型ハイテク株だ。米アップル株は前日比6%安まで売られ、ダウ平均構成銘柄の中で下落率が最も大きかった。29日の取引終了後に公表した20年7~9月期決算で、iPhone(アイフォーン)の販売が市場予想に届かなかった。米アマゾン・ドット・コムや米ネットフリックスも大幅安になったことも、投資家心理を悪化させた。

投資家がリスク回避姿勢を強めたのは、10月の最終週に入ってからだ。ダウ平均の30日終値は前週末比で6%安。ハイテク株の構成比率が高いナスダック総合株価指数も同6%安となった。どちらも週間の下落率として3月下旬以来の大きさを記録した。1日の売買高が少なく「買い手不在」の中で、下げ幅が広がりやすかった。

市場関係者はコロナ感染者の再拡大に警戒を強めている。1日の新規感染者数は欧州で20万人規模、米国で8万人規模となり、最悪の水準だ。フランスが全土で外出制限を出したほか、ドイツも飲食店の営業禁止に踏み切る。「欧州に続き、米国でも経済封鎖の動きが広がることを懸念している」。米インバーネス・カウンセルのティム・グリスキー氏は投資家が売買を手控える理由についてこう説明する。

11月3日に米大統領選を控え、積極的に売買しにくい面もある。共和党候補のトランプ氏が勝利した2016年の大統領選直前にも、ダウ平均は7日続落を記録した。米インスティネットの株式トレーダー、フランク・カッペレリ氏によると、過去60年間の値動きを振り返ってみても、大統領選挙直前は下げやすい傾向が見られた。

今回の大統領選は特に先行きが読みにくい。郵送など事前投票が多く、勝者の判明が遅れる可能性がある。接戦になれば、票の有効性などを巡って訴訟合戦になると予想されている。米運用会社グッゲンハイム・パートナーズのスコット・マイナード最高投資責任者は「政治のカオス(混沌)が、厳しい金融環境を招きかねない」と指摘し、波乱相場への備えを促した。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]