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ZHDとメルカリ、成長加速せず 7~9月に拡大鈍化
決算深読み

企業決算
2020/10/30 20:49
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ヤフーを傘下に持つZホールディングス(HD)が30日発表した2020年7~9月期の連結決算(国際会計基準)は、営業利益が前年同期比21%増の476億円と、4~6月に比べ増益率が鈍化した。フリーマーケットアプリ大手のメルカリの7~9月期も増収率が縮小した。コロナ禍で業績を急拡大させた電子商取引(EC)業界だが、一部企業の成長速度は徐々に落ち始めている。

ZHDの7~9月期は売上高にあたる売上収益が15%増の2833億円だった。純利益は前期にあった特別利益が無くなり、3%減の230億円だった。広告などのメディア事業は新型コロナウイルスの感染拡大で市況が冷え込み、2%の減収だった。

EC事業は国の観光喚起策「Go To トラベル」で旅行予約などは好調だったが、物販の伸びが鈍った。物販の取扱高は24%増の5999億円と、伸び率が4~6月の37%から縮小した。前年に消費増税前の駆け込み需要があった反動も出た。ZHDの坂上亮介・最高財務責任者(CFO)は同日の決算説明会で「4~6月に『巣ごもり需要』が強かった分、弱含んだ」と話した。

ZHDは同日、21年3月期の営業利益が5%増の1600億円になる見通しだと発表した。従来は業績予想を示しておらず、事前の市場予想平均(QUICKコンセンサス、17%増の1774億円)を下回る。

一方、メルカリの7~9月期は売上高が52%増の221億円、営業損益が3億6400万円の黒字(前年同期は70億円の赤字)だった。69億円の株式売却益を計上し、最終損益は42億円の黒字(同71億円の赤字)だった。四半期ベースの最終黒字は上場後初めて。

決算は一見好調に見えるものの、アプリ上の売買高を示す流通総額の伸び率は34%と、4~6月の40%から鈍った。利用者数は前年同期比21%増の1755万人だったが、4~6月比では10万人の増加にとどまった。

米国事業も伸び悩み、赤字が続いた。流通総額は2.7倍の2億8900万ドル(約300億円)だったが、4~6月期比では2%増とほぼ横ばいだった。

市場は成長の鈍化を嫌気し、ZHDの株価は直近のピークから9%、メルカリは26%それぞれ安い。今のところ日本国内での新型コロナの感染再拡大は限定的で、外出自粛に伴う巣ごもり需要の動向は読みづらい。岡三証券の小川佳紀投資戦略部長は「例年消費が盛り上がる年末商戦に向けた戦略の巧拙で、本質的に強い銘柄が見えてくる」と指摘する。

暖冬だった昨年に比べると、衣料品などの需要は高まる可能性がある。効果的な販促策などを打ち出し、4~6月に切り上がった成長速度をどこまで維持できるかが今後の株価を左右しそうだ。

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