米大統領選、フロリダ奪い合い 両候補が同時現地入り

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米大統領選
北米
2020/10/30 19:18 (2020/10/31 5:06更新)
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演説するトランプ米大統領(29日、米フロリダ州)=AP

演説するトランプ米大統領(29日、米フロリダ州)=AP

【タンパ(米南部フロリダ州)=中村亮】11月3日投開票の米大統領選で南部フロリダ州の争奪戦が激しくなっている。共和党のトランプ大統領と民主党のバイデン前副大統領は29日、ともに現地入りし支持を訴えた。激戦州の中でもフロリダは勝敗を左右する重要州とみられており、トランプ氏は最近2週間あまりで4回訪れた。

「この選挙はアメリカン・ドリームと社会主義の悪夢のどちらを選ぶかが問われる」。トランプ氏は29日、フロリダ州タンパでの数千人の集会で、バイデン氏は社会主義勢力とのレッテルを貼った。フロリダ州にはキューバやベネズエラから逃れてきた移民が多い。社会主義の恐怖をあおって「バイデン離れ」を誘うのがトランプ氏の基本戦略だ。

トランプ氏は大規模集会で支持者の結束を高めて投票率を向上させることを目指す。29日の集会でも熱狂的な支持者の列ができた。暑さのなかで長時間にわたり立ちっぱなしになるためトランプ氏の演説開始前に体調を崩す支持者の救護に医療チームが何度か出動していた。新型コロナウイルス対策のマスクを着用しない支持者が目立った。

演説するバイデン氏(29日、フロリダ州)=AP

演説するバイデン氏(29日、フロリダ州)=AP

トランプ氏に続いてバイデン氏も29日、タンパで集会を開催した。「トランプ氏がこの地でもコロナの感染拡大に拍車をかけることをした」と、トランプ陣営の大規模集会を批判した。バイデン氏の集会は支持者が原則として自動車に乗ったまま演説を聞く「ドライブイン」で行い、感染防止と対話を両立させる戦略をとっている。

米メディアによると、フロリダ州は2018年時点でコロナによる重症化の恐れが高い65歳以上の割合が全米で2番目に高かった。バイデン氏はトランプ氏のコロナ対応の不手際を批判し、フロリダ勝利のカギを握る高齢層の取り込みを狙う。

フロリダ州の行方は大統領選に大きく影響する。同州は29人の選挙人を抱え、西部カリフォルニアと南部テキサス両州に続いて3番目に多い。ラストベルト(さびた工業地帯)などでのバイデン氏のリードを踏まえると、トランプ氏はフロリダ州で敗れると再選が遠のく。政治サイトのリアル・クリア・ポリティクスによると、同州ではバイデン氏のリードは29日時点で1.2ポイントにとどまる。

今回の選挙でフロリダ州の重みは一段と増している。同州はルールに基づき、郵便投票の集計を10月12日から始めているとみられる。そのため11月3日まで集計ができない東部ペンシルベニアや中西部ウィスコンシンなどの他の激戦州よりも先に結果が判明しやすいとされ、序盤の開票結果の焦点になる。トランプ氏が勝利すれば接戦の可能性が高まってくる。

フロリダ州は歴史的にも大統領選の焦点となってきた。2000年は再集計などを巡って共和党のブッシュ(子)氏と民主党のゴア氏が対立し、連邦最高裁判所の判決が勝敗を分けた。最終的にはブッシュ氏がゴア氏を537票の僅差で下したが、決着には投開票日から1カ月以上を要した。

大統領選は最終盤に入り、他の激戦州でも競争が激しくなっている。トランプ氏とバイデン氏は30日、ともに中西部ウィスコンシンと同ミネソタ両州を訪れる。リアル・クリア・ポリティクスでは、全米での支持率はバイデン氏が7.4ポイント上回るが、激戦6州に限ると3.2ポイントの差と、拮抗している。

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