Amazon純利益3倍 7~9月、コロナ下で通販好調

【ニューヨーク=白岩ひおな】米アマゾン・ドット・コムが29日発表した2020年7~9月期決算は、純利益が前年同期比3倍の63億3100万ドル(約6591億円)だった。四半期として過去最高益を更新した。新型コロナウイルスの感染拡大と在宅勤務の長期化を背景に主力のネット通販事業やクラウドサービスの需要が急増した。
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売上高は37%増の961億4500万ドルで、事前の市場予想(927億ドル)を大幅に上回った。アマゾンは今年、通常は7月に開催するセール「プライムデー」をコロナの影響で10月に延期したが、セールの恩恵なしで大幅な増収を確保した。1株利益は12.37ドル(前年同期は4.23ドル)。市場予想は7.41ドルだった。
ジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)は「ホリデーギフトを早めに購入する顧客がこれまでになく増えている」と述べた。同社は顧客の注文に対応する人員を確保するため、期間従業員の採用や正社員化を含むキャリア支援に取り組んでおり、今年だけで40万人以上の雇用を創出したと強調した。
部門別では、オンラインの売上高が38%増の483億5千万ドルに伸びた一方、傘下の米ホールフーズ・マーケットを含む実店舗部門は10%減の37億8800万ドルとなった。クラウドサービス「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」の売上高は29%増の116億ドル。有料のプライム会員からの収入を含むサブスクリプション(継続課金)サービスは33%増の65億7200万ドルだった。
同日、20年10~12月期の売上高が1120億ドル~1210億ドルになる見通しだと発表した。10月に開催されたプライムデーの収益が業績押し上げに寄与し、前年同期比で28~38%増と市場予想を上回る。新型コロナの感染防止対策に約40億ドルを投じるため、営業利益は予想を下回る10億~45億ドルとした。
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