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天理参考館、シルクロード・大航海時代の資料紹介

フォペル「地球儀」(ケルン、1536年製)天理図書館蔵

古代から中近世の地図や地球儀、シルクロードや大海原を往来した品々など多彩な資料で人類が世界を切りひらいた時代を振り返り、閉塞感に満ちた現代で「夢と冒険」の価値を問い直す特別展「大航海時代へ―マルコ・ポーロが開いた世界―」が奈良県天理市の天理大学付属天理参考館で開催されている。

天理参考館は天理大学付属天理図書館と共に天理大学の付属施設。天理図書館と共に、世界各地の民族資料や希少本のコレクションで知られる。両館の創立90周年記念展である今回の展覧会は収蔵品の中から255件を出展。うち78件が初公開という。会期は3期に分かれ、第1期は9日ですでに終了。第2期は23日まで、第3期は25日~12月14日。

展示室には類例が世界に数点しかない金銀装の剣類といったササン朝ペルシャの遺物(5~7世紀)や、敦煌で発見された西夏文字の経典「西夏経断簡」(13世紀ごろ)など、往時の東西交流の様子を物語る文物が所狭しと並ぶ。チンギス・ハンの名を刻んだモンゴル帝国の通行証「成吉思皇帝聖旨牌子(パイザ)」(同)といった目にする機会がまれな資料が多い。

世界に1点しか完形品がないというフォペル「地球儀」(16世紀)をはじめ、中近世の地図や航海図、地球儀も目白押しで見応えがある。描かれた図像の変遷をたどって「『世界の形』がどう変わっていったのかを見てほしい」と天理図書館の神崎順一司書は語る。

「瀬戸内海西海航路図屏風」(江戸初期)は大坂から長崎までの瀬戸内航路と沿岸の地名など約1500カ所を詳細に記した貴重な史料だ。大正期に模写された後、所在不明となっていたが、天理図書館が収蔵する屏風が原本であることがこのほど判明した(展示は第1期のみ)。

コロンブスに大きな影響を与えたとされる書物も展示される。神学者アイイが著した「世界像」(15世紀)、ドイツの天文学者レギオモンタヌスによる「暦」(同)、マルコ・ポーロ「東方見聞録(ピピノ版)」(同)で、3点がそろい踏みして展示されるのは珍しいそうだ。

(竹内義治)

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