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VIX危機水準突破、日本株浮上のタイミングは

2020/10/29 13:22
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市場の警戒感を示し恐怖指数と呼ばれるVIXが危機水準とされる40の大台を突破した。ダウ平均が4日連続で下落する過程で、20台の後半から警戒水域とされる30を突破していたが、28日には一気に40に跳ねた。

ダウ平均943ドル急落のキッカケはフランスのロックダウン再発動、そして、ドイツも「ロックダウン・ライト(軽い)」準備との報道だ。米国でも感染秋・冬の波が拡散中で、地域限定「ロックダウン」が検討・実行されつつあるので、「対岸の火事」と見てはいられない。

さらに、米大統領選挙について、どちらが勝っても「訴訟合戦」が長期化する可能性も浮上している。その間、政治の空白期が生じて、悪化するコロナ情勢への対応が後手に回るリスクが意識される。追加経済対策の大統領選挙前決定は遠のいた。コロナ急速拡大が発する危機感で共和党・民主党が両党合意に歩み寄る淡い期待に市場はすがる思いだ。

とはいえ、バイデン氏にしてみれば、切り札は選挙後に残しておいたほうが、就任後の実績として誇示できる、との読みもあろう。結局、マーケットは、いつもながら米連邦準備理事会(FRB)からの助け舟に期待する。おりしも大統領選挙翌日から11月4~5日の日程で米連邦公開市場委員会(FOMC)も開催される。とはいえ、金融政策の緊急発動も有力な手段を欠く印象は否めない。

加えて、上院公聴会にフェイスブック、ツイッター、アルファベット傘下のグーグルの最高経営責任者(CEO)が招致され、SNS(交流サイト)の書き込み削除が検閲か否かの問題が厳しく追及された。大手IT銘柄は軒並み4~5%急落している。そのなかで本日はアップル、フェイスブック、アルファベットなど注目銘柄の決算が集中するスーパーサーズデーだ。7~9月期の米国内総生産(GDP)成長率も発表される。30%台のV字型回復となりそうだが、10~12月期の落ち込みのほうがマーケットは気になる。

このような市場環境で、欧州株が、まず売られたので、結果的に米国株への運用配分がオーバーウエイトになり、リバランスの売り圧力が米国株にかかる。逆に、アジア株(含む日本株)はアンダーウエイトだったので、買い圧力がかかりやすい。現実的には、未だ「日本株へ」の掛け声がウォール街で聞こえてはこないが、環境は熟したと言えよう。

今後、コロナ情勢がさらに深刻化すれば、そもそも株を含むリスク資産への運用を減らして現金を増やす動きが顕在化する可能性もある。

既に28日には金に換金売りが出始め、1.6%ほど下げ、1900の大台をかなり割り込む1870ドル台で推移している。ニューヨークの外為市場では「安全通貨」としてドルと円が同時に買われる状況も見られた。総じて、大統領選挙がいよいよカウントダウンに入り、投資家がポジションの身辺整理に動いている。

この現在進行中の市場混乱が落ち着けば、心機一転、日本株が海外投資家の運用対象として浮上することが十分に考えられよう。

豊島逸夫(としま・いつお)

 豊島&アソシエイツ代表。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラー。チューリヒ、NYでの豊富な相場体験とヘッジファンド・欧米年金などの幅広いネットワークをもとに、独立系の立場から自由に分かりやすく経済市場動向を説く。株式・債券・外為・商品を総合的にカバー。日経マネー「豊島逸夫の世界経済の深層真理」を連載。
・ブルームバーグ情報提供社コードGLD(Toshima&Associates)
・ツイッター@jefftoshima
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