フランス、全土で1カ月外出制限 コロナ拡大で2度目

2020/10/29 5:26 (2020/10/29 9:51更新)
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28日、マクロン大統領は仏全土の外出制限を発表した=ロイター

28日、マクロン大統領は仏全土の外出制限を発表した=ロイター

【パリ=白石透冴、ベルリン=石川潤】新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない欧州で、行動制限などの対策が広がってきた。フランスのマクロン大統領は28日、少なくとも30日から12月1日まで全土で外出を制限すると発表した。ドイツのメルケル首相も同日、11月2日から飲食店や娯楽施設などの営業を禁止すると発表した。

マクロン氏はテレビで「感染『第2波』はこれまでより多くの死者を出す可能性がある」と語った。外出理由として認めるのは通勤、通学、通院、買い物、軽い運動などで理由を書いた申告書を持ち歩く必要がある。

飲食店は閉鎖し、会社員には在宅勤務を求めた。学校は閉めず、高齢者施設の訪問は認める。高齢者だけを対象にした外出制限も検討したが、感染拡大の防止に十分でないとみている。欧州各国との移動は制限しないが「欧州外との国境は閉鎖する」(マクロン氏)という。外出制限はすでにアイルランドやチェコも実施している。

フランスは3~5月に厳しい外出制限を実施し、いったん感染拡大を抑えた。だが夏休みの人の移動で再び広がり、直近では感染者数が1日当たり5万人以上に達する日もあった。

ドイツは宅配などを除いてレストランやバー、居酒屋の営業を禁じる。公共の場所では2世帯、10人までしか集まれないようにする。マッサージなども営業できなくなる。劇場や映画館、プールやフィットネススタジオも閉鎖となる。サッカーなどのプロスポーツは無観客で開催される。企業や小売店、学校は閉鎖しない。

一時的な閉鎖を余儀なくされる企業や施設、個人事業主などには政府が補償する。従業員50人までの企業に対しては、前年同月の売上高の75%を支払うという。支援の総額は最大100億ユーロ(約1.2兆円)になると見込む。2週間後に状況を点検し、その後の措置について議論する。

独ロベルト・コッホ研究所が28日に公表した過去24時間の新規感染者数は約1万5000人にのぼる。新規感染者の75%は感染ルートがわからない。メルケル首相は「国民的な懸命の努力」を呼びかけた。

仏独が厳しい対策を再導入するのは、病院の患者受け入れ能力が限界に近づいているため。仏テレビBFMによると、緊急用病床のコロナ患者による利用率は11月上旬に仏全土で98%に達する。ドイツも現状を放置すれば、数週間以内に医療システムが限界を迎える可能性があるという。

スペイン、英国、イタリアなどの欧州各国もコロナ感染の再拡大に見舞われており、それぞれ対策を強化している。

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